Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

金時と富士のツーショット、はこね金太郎ラインへ向けて林道を行く

2021.05.09

4月28日に「はこね金太郎ライン」が開通し、既に多くのサイクリストの方々が訪れているようです。私も、あの明神林道がどのようにリニューアルされたのかを確認に行かねばと思い、ルートの検討を始めたのですが、地図を眺めていると興味は、金太郎ライン途中にある桧山林道へと移って行きました。この林道も長年工事が行われていましたが、未開通部分の工事がついに終了し、足柄林道と接続したようです。となると、桧山林道と金時ラインをまとめて片付けてしまうのが、良さげに思えてきました。

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金時山と富士山

桧山林道起点へのアプローチは、3通り考えられましたが、最も距離が短いNo.1ルートを選択しました。

  1. 大雄山→明神林道→一ノ沢林道→足柄林道(北ゲート)→桧山林道起点
  2. 大雄山→明神林道→苅野林道→足柄林道(北ゲート)→桧山林道起点
  3. 大雄山→明星林道→塚原林道→足柄林道(南ゲート)→桧山林道起点

5:00@長い一日になりそうなので、早めに自宅を出発。往路は南西の向い風となることは覚悟していましたが、想定以上の強風でした。脚を温存するために、いつも以上に軽いギアを選択し、我慢走行です。強風吹き付ける相模大橋は、ちょっと怖かった。

9:40@ヒルクライムのスタート地点となる大雄橋に到着。向い風の影響で、予定よりも40分遅れです。大雄橋の標高は約50m、ゴールの金時隧道は約850m。距離21km、標高差800mですが、半分以上の区間が未舗装路となります。

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水と食料の準備ヨシ!いざ出陣です。

まずは、最乗寺へ向けてのきつい上りです。華綾保育園から仁王門までの区間は、特に厳しいですが、"舗装区間で標高を稼げば後が楽"とポジティブにいきます。

10:00@最乗寺まで900mの地点で右折し、丸太の森方面へと向かいます。

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10:07@明神林道入口に到着。写真を撮っていると、先着休憩していたランドナーの人に声をかけられました。"今日は、どこへ行くのですか?"と尋ねられたので、"桧山林道で金太郎ラインです。"と答えると、"私もなんですよ。先週それを狙ったんですが、道を間違えて黒白林道に行ってしまい、今週はそのリベンジです。"とのこと。"お互い安全にいきましょう。"と言って私が先行しました。あの人は、無事辿り着けたのだろうか?

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10:20@湧水の木製標識の少し先で、道が分岐します。左が一の沢林道、右は明神林道、一の沢林道の延長は、1,872mと短い林道です。この明神林道の湧水が最後の水場でした。

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一ノ沢林道起点付近の路面はかなり傷んでいたのですが、少し先で新品の舗装に変身しました。

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さらに進むと伐採現場があり、路面はダート状態。結局、その先で元の傷んだ舗装に戻ります。

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10:41@足柄林道に到達。右方向にはNo.2ルートの苅野林道のゲートがあります。左方向には暗闇沢橋(くらみさわ)があり、その先の道は未舗装、すぐに足柄林道の北側ゲートがありました。

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苅野林道ゲート

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暗闇沢橋

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足柄林道の北側ゲート

ここから先は、自己責任の区間です。途中で遭遇したのは、登山者グループひと組だけです。それも登山道と交差したポイントにおいてです。したがって、途中でトラブルが発生しても助けは期待できません。十分な準備が必要です。

ゲートの先は、よくしまったダートでした。勾配もそれほどキツくはないので、路面もそれほど荒れておらず、走行ラインがしっかり確保できます。

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10:56@桧山林道起点の分岐。このまま足柄林道を直進すれば、塚原林道と交差する南側ゲートへと至ります。桧山林道は、延長11,835mの全線未舗装路です。この地点の標高が約500m、5km先の最高地点は約850m、金太郎ラインとの交点が約700mなので、ここからの上り5kmが勝負です。

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桧山林道の入口付近には、大量の砂利が堆積していて、押し歩きでスタート。先が思いやられます。

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桧山林道起点

3分ほど押し進むと斜度が緩み、よくしまった砂利道となりました。雨裂ができ始めていますが、幅員が4mあるのでライン取りには困りません。桧山林道に入ってから強風が吹き始めましたが、周囲の木々がブロックしてくれました。この時点では、、、

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11:08@土砂廃棄場所が現れました。ここに土砂を運搬した大型車両で、路面が踏み固められていたのかと納得。

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11:23@唐沢にかかる上唐沢橋で休憩。写真を撮ったのですが、手振れが酷くて没です。この日は何故かブレブレの写真を量産してしまいました。休憩も木陰の方が良い季節になってきました。

斜度が5%以下の区間は、砂利も少なくてほぼダート、気持ちよく進めます。

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11:38@中尾沢-逆尾橋を通過。

こんなに快適でいいのか?と思ってしまうフラットダート部分もありました。

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11:45@中尾沢-上逆尾橋を通過。

快適だった路面も、斜度8%以上になると豹変。雨裂が刻まれ、大量の砂利で覆われます。こんな場所が数箇所ありましたが、押し歩きの一手で突破しました。

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11:53@押し歩いていくとNo.3待避所の看板。工事用の看板が9箇所ほど設置されており、金太郎ラインまでの残り距離が分かります。かなり進んだつもりでしたが、まだ9kmもあるのだと愕然としました。

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斜度が緩めば、再び、快適区間となります。

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12:01@中尾沢-奥逆尾橋を通過。この橋が前半区間最後の橋でした。

12:17@コケました。斜度6%、7%の区間は、砂利が多いものの乗車可能でしたが、後輪がスリップしてバランスを崩し、路肩に突っ込んで転倒しました。砂地の上に小石が撒かれている状態なので、とてもスリッピーです。両脚ともペダルに固定された状態で転倒したので、脱出するのに一苦労でした。

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12:20@ついにピーク地点通過し西側斜面に出ました。このピーク地点で明神ヶ岳への登山道と交差しており、ちょうど休憩していた登山者の一団と挨拶を交わしました。

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ここまで全く眺望のない林道でしたが、一気に視界が開け、正面に金時山が聳えます。

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ピークから少し下ったところで振り返った構図です。

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金時山が真正面に見えるコーナーですが、物凄い強風に煽られます。分かりにくいですが、富士山とのツーショットです。空気の澄んだシーズンであれば、絶景写真が撮影できそうです。No.6待避所の手前だったので、金太郎ラインから5.5kmくらいの地点です。

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水溜りがあるとその周辺には多数の足跡。何の足跡だろう?

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12:41@法面は徹底した補強が行われていますが、路肩が壊れ始めていました。昨今のような大型大風が来襲すると道が流されそうです。洗越しのような場所も数カ所存在したので、雨の後にここを訪れるのは要注意です。

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この写真もブレブレですが、これしかないので掲載

12:53@比較的最近開通したと思われる区間は、斜度があっても路面は荒れていません。

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13.01@残り2.5km付近は、金時山眺望ゾーンでした。特徴的なその姿を堪能できます。

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13:15@残り1km地点で昼食休憩。適当な場所を探しながら下って来たのですが、発見できず、ここで妥協です。金太郎ラインを走るバイクの騒音が聞こえる距離まで来ています。

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13:37@桧山林道ゲートに到達。濃密な2時間30分でした。全線走破してみた感想としては、スリッピーですが、御荷鉾よりも走りやすかった印象です。十分満たされた気分だったので、このまま金太郎ラインを下ろうかとも思いましたが、折角なので金時隧道を目指します。走り始めてから思い出したのですが、このゲートから先が、かつての明神林道の一番きつい区間でした。

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13:54@強い向い風に四苦八苦しながら金時隧道に到着。新たに駐車場が整備されていましたが、その名前が「金時見晴パーキング」。ここからは金時山は見えないのだけれど、、、

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帰路は、はこね金時ラインを一気にダウンヒル。出来立ての舗装路は、滑らかで快適でした。幅員が拡張され、道の両サイドが整備されたので、かつての明神林道の面影はほとんどありません。新設された地蔵堂への分岐(かつての黒白林道)から矢倉沢にかけての部分のコブのようなアップダウンが、嫌らしなと記憶に残りました。

平地でも強風が吹き荒れていましたが、追い風です。疲労度Maxでしたが、この風が自宅まで運んでくれました。

走行距離:164.4km、獲得標高:1,391m、消費エネルギー:2,899C