Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

梅雨入り前の万沢林道とダム巡り

2022-05-25

梅雨入り目前、どこへ行くべきかと思案した結果、昨年秋にその入口まで行きながら、雨のために断念した万沢林道に挑戦することにしました。

万沢林道:四万温泉側の起点

晴れなれど寒気の影響で不安定、特に山間部は午後に雷雨の可能性ありとの予報です。前回の轍は踏まないように、標高の高い万沢林道を午前中に走破してしまうようにルートを作成したのですが、ラスト10kmが上りとなってしまい、爆弾を抱えたルートとなりました。

9:03@熊ベルを装着して四万温泉の最上流部に位置する日向見駐車場をスタート。自宅を4:30に出発してもこの時間となってしまいました。この駐車場は、無料な上に近くに公衆トイレもあります。

まずはウォームアップ。駐車場からも見える四万川ダムに行き、奥四万湖を周回します。駐車場は標高700m、四万川ダムは標高800m、のっけから勾配10%です。

9:37@奥四万湖の周回コース(約3km)は反時計回りの一方通行。ほぼ一周して漸くダムの全景を撮影できるポイントがありました。ダム湖の名称が、四万湖ではなく、奥四万湖である点が、ちょっと引っ掛かりましたが、今回のライド後半で、その理由が判明します。

ダムの天端は通行可能です。周回路上に3つ展望台がありましたが、結局、この天端からの眺めが一番です。

上って来た道が見えます。

「四万ブルー」と呼ばれる湖水の色

9:47@国道353号を万沢林道の入口となる厚畑駐車場まで一気に下ります。

生活感の無い集落の中を上っていきます。

9:52@道が二股に分かれます。左が万沢林道です。そして二股の中央に「伐採作業中 通行止め」の看板があります。そんなの聞いてないよ!そもそも、どちらの道のこと?と少しパニック。とにかく行くしか無いか!と先へ進むと、右の道の方から重機の音が聞こえて来ました。

舗装路はすぐに未舗装となります。前週にタップリ予行演習したおかげで、すんなりと順応できました。マニアの間では有名な未舗装林道ですので、訪れる四輪車もあることから、石が土にめり込むまで踏み固められています。

万沢の名称通り、沢沿いを奥へ奥へと道が続いています。ただ、水場が近いためにメマトイがまとわり付き、鬱陶しいです。まだ、勾配はそれほどキツくありません。予想外だったのは、路面がウェットであったこと。数日晴天が続いているので、もっと乾いていると思っていました。

ダートのコーナー。通常、この勾配だと大量の砂利が堆積していてガレガレです。この林道すごいぞ!と驚きます。

驚いたのも束の間、岩文橋と通過すると勾配がアップ、石もゴロゴロし始めます。

10:31@深仙橋。橋の先には急勾配が待っているので、写真など撮って一息入れます。

初夏の日差しも、深い森がブロックしてくれました。汗をタップリかいていますが、心地よいです。

深仙橋からの厳しい上りにチャレンジしましたが、とても太刀打ちできる相手ではありませんでした。冬季閉鎖解除時のメンテナンスにより、大粒の石が道幅いっぱいに投入されていたのです。ある程度重量のある石でないと、すぐに流されてしまうからでしょうが、完全に自転車殺しです。この日も数台のバイクに遭遇しましたが、彼らはどうやってこの区間をクリアするのだろうか? タイヤが太ければ何とかなるのか?などと考えながら、押し歩きです。

勾配が緩むとまたダートが復活します。しかし、標高が上がるにつれ、山肌から滲み出る雨水で、ウェットの度合いもアップしていきます。春蝉と蛙の鳴き声を聞きながら、ジワジワと進んでいきます。

11:10@箱之沢橋で写真を撮っていると、沢筋に急に人影が現れてビックリ。沢登りの登山者かと思いきや、手には釣竿がありました。自転車でこの林道に突入する私も一般人からすれば変態ですが、釣り師の方々は超変態です。

その後も現れた砂利砂利区間は押し歩いてパスし、標高1,100m付近までやってくると、頭上が開けて来ました。ここまでの頑張りで脚に疲労を感じます。前週の金ヶ岳林道より、かなり手強いです。

11:32@道は舗装路に切り替わり、ピークは近いと期待しましたが、舗装区間は想定以上に長く、所々に出現する勾配10%に苦戦します。

11:51@本日の最高地点(標高1,350m付近)に到達。休憩&エネルギー補給の予定でしたが、ここまでの上りで多数のメマトイを引き連れて来ており、そいつらが煩くて休憩どころではありません。ダウンヒルを即開始し、メマトイを置き去りにする作戦に出ます。

エナジーゼリーを口に含んで、笹藪が刈り込まれ整備された道を駆け下りると、作戦成功、メマトイを置き去りにしました。

再び未舗装路となると、苦手なガタガタ下り。今週もブレーキ多用で腕が疲れる上、木漏れ日で路面状態が把握できません。苦戦を強いられ、休み休み下ります。そんな時にフラットなダートが現れ、一瞬苦行から開放してくれましたが、その先には、砂利砂利区間が待っていました。

12:24@白砂取水口で腰を下ろせる落石を発見したので、休憩&エネルギー補給としました。数分もするとメマトイがやって来ましたが、数が少ないので気にせずムシャムシャします。

再スタートすると程なく舗装路となり、苦手の下りから解放されました、ホッ。

12:43@白砂大橋を通過。林道ピーク通過後の路面はドライ、白砂川の水も澄んでいました。

白砂大橋から万沢ストレートの区間は再び上りとなります。ここに来ての上りは辛いだろうと心配していましたが、道は舗装路、勾配もそれほど厳しくなく、助かりました。

13:10@有名な万沢ストレート。カチカチに押し固められた路面は、荒れた一般道より遥かに滑らかですが、何のことはない採石場へのダンプの通り道です。この日も2台のダンプとすれ違い、たっぷり埃を浴びました。

13:24@万沢林道六合側起点に到達。トータル21kmに3時間半、体はボロボロです。天気も良いので野反湖に立ち寄りたいところですが、あの激坂にチャレンジする気力がもうありません。大人しくダウンヒルを開始しました。

13:38@白砂ダムは満水でした。山の緑を反射して微妙な色合いです。

14:04@道の駅六合でベンチに腰を下ろし、残り40kmに備えて、おにぎりを腹に入れます。草津方面は暗い雲に覆われ、空模様が怪しくなって来ました。

14:24@道の駅を出発。大きな石がゴロゴロした白砂渓谷は見応えありです。白砂渓谷を越えると暮坂峠へのヒルクライムが始まります。最初の1km程の上りをクリアすると平均勾配4%程の緩い上りとなったのですが、思うように自転車が進みません。この辺りが疲労度Max.でした。

14:56@塩分補給ポイントとしてリストアップしていた蕎麦処「くれさか」は定休日。自転車あるあるです。

15:12@暮坂峠(標高1,088m)に到着。若山牧水の「枯野の旅」で有名な峠です。途中にも歌碑が沢山ありましたが、牧水の旅に思いを馳せる余裕はありませんでした。

峠で一服してからロングダウンヒルを開始。ワインディングロードを沢渡温泉へ心地よく落ちて行きます。未舗装路を走った後の舗装路ダウンヒルは、いつもより安定感があります。

15:54@沢渡温泉を通過し、R353に到達。暮坂峠に行くのであれば、中之条側から上った方が達成感がありそうです。残り10km、懸念していた上り区間が始まりますが、薄曇りの空模様、直射日光を浴びずに済みそうです。

16:02@左手に小さなダムが現れ立ち寄ると中之条ダムでした。このダム湖の名前が四万湖です。これで奥四万湖の謎が解明されました。小さなダム湖ですが、独特の水の色で神秘的です。

16:31@秋鹿大景林道の入口を確認。この林道と万沢林道をセットで走破するというのが定番です。その可能性を探ることも今回の一つの目的でしたが、やはり私には厳しそうです。

16:39@暮坂峠DHで脚を休めることができたので、順調に四万温泉入口に到達。右折して温泉街の探検へ向かうと、日帰り温泉「四万清流の湯」の案内を発見。帰りはここで汗を流すことにします。

温泉街の狭い道を風情を感じながらゆっくり上って行きます。人気の温泉地ですので、コロナ禍でも寂れた感じはありません。

四万温泉と言えばここ、創業元禄七年の積善館。現存する日本最古の木造湯宿建築だそうです。一度は宿泊してみたいものです。

17:00@温泉街ツアーを終了し、日向見駐車場に帰着。早速、四万清流の湯へと向かうと、本日休館日の看板が、、、😭 気を取り直して検索した所、小野上温泉ハタの湯という日帰り温泉が見つかり、汗を流すことができました。

念願だった万沢林道を走破して思うのは、

  • 未舗装区間四万温泉側の方が長く、この区間を上か下るかでアプローチの仕方が変わる。私の場合、未舗装DHが苦手なので、上りを選択して正解。
  • 舗装区間が思った以上にあり、六合側から着々と進められている感じ。全線舗装になってしまう日が、いつか来てしまいそう。未舗装が残っているうちに走っておくべき。
  • ルートの大部分が自然林だったので、秋の紅葉シーズンに再訪したい林道。その際は、四万温泉で一泊して秋鹿大影林道とのセットを狙いたい。

秋鹿大影林道とセットなどと考えていると、

上毛高原→秋鹿大影林道→四万温泉→万沢林道→野反湖草津温泉渋峠志賀高原→雑魚川林道→秋山郷→津南→越後湯沢

と、上信越を走り抜けるロングルートが浮かび、妄想を楽しんでいます。

走行距離:70.4km、獲得標高:1,490m、消費エネルギー:1,823C