Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

グラベル+グネグネ+峠道

2022.06.13

関東地方も梅雨入り、晴れの日は貴重です。それを利用して、どこへ行くかと悩みます。グラベルへ行きたいし、グネグネ道の探索もしたいし、峠道の達成感も味わいたいと目標が定まりません。皆さんどうしているのかとネットを覗いてみると、ナノレカワ氏の初夏の万沢林道を走るという記事が目に留まりました。オフロードバイクでもあの大粒石区間は、必死で通過しなければならなかったと書かれていて、やっぱりと納得します。そして、記事後半に高崎市倉渕の三ッ丸大平林道が紹介されていました。ピストン林道ですが、相間川の渓谷沿いの広葉樹の森を進むフラットダートで魅力的です。印象的だった奥秩父の入川森林軌道を思い出し、ここへ行くぞ!と目標が定まりましたが、三ッ丸大平林道探索は、群馬県道33号線(渋川松井田線)から往復16km程で済んでしまいます。そこで、以前から気になっていた万騎峠を目標に加え、万騎峠にアプローチするなら国道406号線ではなくグネグネ道の坂倉林道を利用して…と、今回のルートが完成しました。万騎峠からの帰路は二度上峠というオマケまで付きました。

8:39@道の駅「くらぶち小栗の里」スタート。道の駅の駐車場で自転車を組み立てていると、職員の方に、別途用意してある近くの駐車スペースへと誘導されました。平日なので大丈夫だろうと安易に駐車したのですが、100%NG対応ではなく助かりました。感謝!

8:47@三ッ丸大平林道はr33からアプローチします。烏川を渡り少し走るとr33とクロスします。r33を横切り、先へ進むと相間川が見えてきます。そこに倉渕せせらぎ公園がありました。道の駅の駐車スペースはあまり多くないので、この公園の駐車場を利用させていただくのも一案と記憶に留めます。

集落を過ぎると道幅が狭まり、相間川に接近、冷んやりとした空気感が漂います。そして未舗装区間が現れました。よく踏み固められたフラットダートです。これは楽しい!とテンションが上がりますが、未舗装区間はすぐに終了し、残念!。舗装路に戻るとともに、グイッと上りがスタートしました。

9:07@上野元田沢林道(全線舗装路)が右へ大きく分岐する地点。上野元田沢林道は県道54号線(長野原倉渕線)方面へ繋がっているので、二度上峠へ向かうのであれば利用できます。

林道上野元田沢線

三ッ丸大平林道は直進するのですが、そこには 通行止め の貼り紙が!事前調査不足でした。しかし、ここまで来てUターンするのも残念です。作業が行われていない可能性に賭けて前進してみます。

令和4年8月31日まで車両通行止め!

10%近い勾配の舗装路をひと上りすると、路面中央に土砂、両サイドを水が流れる区間に突入しました。白く糸を引くように斜面から水が流れ落ちています。おかげで自転車がドロドロになることが確定ですが、瑞々しいグリーンに心洗われ、爽快な気分になります。

まだ三ッ丸大平林道の起点に到達していませんが、再び未舗装路がスタート。泥濘があるものの走り易いフラットダートです。路面には、キャタピラの跡があり、最近打ち払われたような小枝が散乱しているので、作業が行われている可能性が高まります。

9:22@r33から5km程の地点で重機が道を塞いでいました。作業員の方はちょうど休憩中で「申し訳ないですね」と声をかけられます。せめて林道起点まで辿り着きたかったところですが、「いえいえこちらこそ済みません」と返して撤退します。三ッ丸大平林道は、核心部分の3kmを残してしまったので再チャレンジですね。

9:39@r33まで戻り、次の目標である坂倉林道へと向かいます。

9:49@r33は、二度上峠へ行った際に一度通過したはずなのですが、今一つ記憶に残っていないな〜 などと思いながら走っていると、R406との接続点が見えてきました。田植えの終わった田圃からカエルの鳴き声が聞こえて長閑です。

烏川

倉渕町権田地区を北上するR406トランスポート区間、キツくもないが、ユルクもない勾配が続きます。時折、大型車が通過しますが、気になる程の交通量ではありません。

10:15@東吾妻町に入るとまもなく左折ポイントがありました。何の目印もない場所なので、事前にストリートビューで確認しておいて正解でした。「東吾妻町 町道 大沢・陣田線 起点」と記されたポールが設置された道を進んでいきます。

この坂を上り詰めたところで左折

10:21@森を抜けると十字路、右折すると坂倉林道終点のポールがあり、50m先には倉渕村時代に設置された林道案内板がありました。坂倉林道は、東吾妻町須賀尾地区から倉渕町権田地区までの総延長17km、東吾妻町区間12.8km、倉渕町区間4.2kmというスペック。ちなみにこの場所は倉渕町、どこかで再び町境を越えたようです。先程の「町道 大沢・陣田線」は何だったのか?と混乱します。

幹線林道クラスの道幅、所々に10%超の勾配が現れますが、いづれも距離は短めです。路面自体は荒れていませんが、折れ枝が散乱しています。交通量は、ゼロ、この日は自転車を含め一台の車両とも遭遇しませんでした。

標識類は塗装が落ちてサビサビです。

10:45@左から坊峯林道が接続。このポイントを通過すると沢越えのアップダウンがスタートします。

10:56@倉渕町区間から東吾妻町区間に入ります。道標は、この林道が開設された当時の市町村名である吾妻町と記されています。

10:59@右から岩穴平・大平林道が接続。この林道はGoogleマップには記載がありません。倉坂林道よりもマイナーな雰囲気が漂っていました。

11:17@この辺りが坂倉林道のピーク(標高980m付近)、眺望はゼロです。ここで休憩する予定でしたが、腰を下ろして寛げる場所が見当たりません。仕方なくエナジーゼリーだけ補給して通過。尾根筋を、沢越えのアップダウンを繰り返しながら徐々に下って行きます。

11:54@ようやく見つけた休憩ポイントの金山橋。結局、東吾妻町区間をほぼ走り切ってしまいました。いつものように欄干基部に腰を下ろしてエネルギー補給です。走行中は風を受けて冷んやりしていましたが、止まると蒸し蒸します。

12:13@再スタートするとすぐに薬師温泉でした。温川を越えてR406へ上り返します。坂倉林道は、極普通の山道で、期待していたようなグネグネ感は薄かったというのが結論です。大部分が木陰なので夏向きです。

12:19@R406に復帰。このポイントから幅員減少、勾配はワンランクアップ。左手に浅間隠山を見ながら、この日のメイン万騎峠を目指します。

12:31@町道 矢竹・万騎峠線の起点に到着。道は下っており、万騎峠の道標が、こっちこっちと誘っています。

道が下っていたのは沢越えのためでした。矢竹橋を通過すると、距離5km、標高差440m、平均勾配8.8%のヒルクライムがスタートします。標高グラフの傾きから、厳しいヒルクライムとなることは覚悟していました。予想通り、勾配10%前後の上りが続きます。大部分区間が木陰でしたのでオーバーヒートは回避。春蝉の鳴く広葉樹の森を、写真撮影と称して適度に立ち止まりながら、マイペースで上って行きました。

13:33@万騎峠(標高1,281m)に到着。この区間も交通量ゼロ、貸切でした。

「万騎」を「まんき」と読むのか、「ばんき」と読むのか、気になっていたのですが、このボードのおかげで解決しました。「ここからの眺望は素晴らしく…」と書かれているのですが、峠は木々に覆われ、眺望は全くありません。しかし、この峠、私としては高評価です。

高評価の理由の一つ目は、峠のランドマークになっているブナの古木。ライトグリーンの葉を纏った姿は神がかっていて魅了されます。

二つ目は、ブナとカラ松の間を伸びる美しい道。紅葉したらどんな景色になるかと思うと再訪したくなります。

ガードレールに自転車を停めて休憩していると、蝶が塩分補給にやってきました。上りでたっぷり汗をかいたので、私も塩分補給しないとへばりそうです。

期待以上に美しかった万騎峠に別れを告げ、カラ松林の中を北軽井沢側にダウンヒル。カラ松の落ち葉で路面は赤茶のカーペットです。

14:07@北軽井沢側の入口。左折して国道146号線を回避します。

14:23@北軽井沢から軽井沢方面へは、ダラダラと続く上り坂。苦手区間です。景色の変化に乏しく、キツい直射日光、おまけにこの日は向かい風でした。ヘロヘロになって、休憩ポイントのコンビニに到着。カップヌードルミニで塩分を補給します。余りに疲れたので、ここでタップリ休憩することにしました。日照時間の長い季節は時間に余裕があります。

15:40@疲れた体に鞭打ち、ようやく北軽井沢の森を突破。もうひと頑張りです。

16:04@二度上峠(標高1,390m)は、この日も強い風が吹き抜けていました。本日のヒルクライムこれにて終了。後は写真を撮りながらr54を下るだけです、ホッ。

これぞ!という撮影ポイントが見つからず、ヤキモキしながら下って行きます。

16:43@押出沢橋。緑一色、圧倒される景色でした。

16:50@滑川大橋。気持ちよく落ちて行きます。

17:15@長い長いダウンヒルを終え、道の駅に帰着。売店が18:00まで営業していたので、たっぷりお土産野菜を仕込むことができました。

初夏の万騎峠も良かったですが、紅葉の万騎峠を見てみたくなりました。今年の紅葉狩りライドはここかな?

走行距離:82.7km、獲得標高:1,840m、消費エネルギー:2,053C