Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

梅雨の隙間の平日ライド:細尾峠、粕尾峠、古峰ヶ原

雨の週末が続きストレスが蓄積、予定がキャンセルとなったチャンスを捉えて休みを取得、平日(7月3日)に走りに行ってきました。

各地の天気予報をチェックし、降雨確率の低い日光エリアに絞り込みます。このエリアで未訪の峠は?と考えると、奥日光の金精峠と前日光の細尾峠です。天候を考えると標高のある金精峠はパスして、細尾峠を目指すことにしました。前日光(日光市南部から鹿沼市足尾町を含む足尾山地北部)というのは、自転車に乗り始めてからその存在を知ったエリアです。どんなところか興味津々です。

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国道122号線 旧道 細尾峠

平日なので自転車を抱えての都内横断を避け、車載としたことから、最終的に作成したコースは、

日光→細尾峠→足尾→粕尾峠→古峰ヶ原→古峯神社→草久→日光

という周回コースです。山の景色は絶望的なので、古峯神社をコースに組み込みました。

7:35@日光運動公園をスタート。大谷川の橋の上から見る女峰山は雲の中です。

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大谷川

8:17@清滝の市街地を抜け、細尾大谷橋交差点。右折すれば、いろは坂ですが、今日はは直進して国道122号線へ。と言ってもR122を走行するのは、ほんの少し、次の信号で斜め方向に右折します。

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細尾大谷橋

旧道へのルートを作成する際に、まず目につくのはR122と旧道が直角にクロスするポイントでした。ここで左折するルートを描こうとしましたが作図できません。ご覧の通り上下に交差しています。

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国道122号線 旧道

8:25@R122の下を通過すると左沢橋。錆びついた欄干が、いかにも旧道という雰囲気を漂わせています。橋の先には、おなじみの「長い長い峠道」の標識がありました。

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左沢橋

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長い長い峠道 日光側

静寂に包まれた薄暗い杉の植林帯の中をゆるゆると上っていきます。夏場でも日差しを遮ってくれる道ですが、この日は、湿度が高くてジトジトです。

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沢を越える橋の欄干には苔がびっしり。アスファルトの路面もひび割れが目立ちます。落石はありませんが、折れた枝が散乱しています。廃道感が漂っていますが、交通量はほぼゼロであり、自転車にとっては絶好のサイクリングロードです。

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この峠道で印象的だったのは、複雑に折り畳まれた九十九折れです。走っていると、いろいろなところにガードレールが見えてきます。

あそこへ行くのに、どうしてこっちへ行く?
今、どっちに向けて走っているんだ?

と、さっぱりわからなくなります。まさにガードレールの迷宮でした。この迷宮ぶりを写真に収めたかったのですが、とてもワンフレームに収まりません。ルートマップを見てもらうのが一番伝わりそうです。

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ガードレールの迷宮

9:33@細尾峠に到達。鞍部を貫通する典型的な峠でした。日光側から細尾峠への上りは斜度的には楽でしたが、峠の標識には、細尾集落から峠までが8km、峠から足尾までが4km、と記されています。足尾側の勾配は日光側の2倍です。この峠は、日光、足尾のどちらからアプローチするかで、印象が極端に違うヒルクライムとなりそうです。

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細尾峠

峠の路面は濡れていてジトジトしていたので、少し下ったところで休憩。1つ目のおにぎりを食べます。ここで、この日最初で最後となるロードバイクとすれ違いました。何と外国人サイクリストです。彼の荒い息遣いは、厳しい上りを物語っていました。

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足尾側は広葉樹林で明るい雰囲気です。路面の状況も、こちらの方が良好、途中、視界がひらけた場所があり、足尾山地の山並みが展開します。

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足尾山地

10:12@足尾側の入り口にも「長い長い峠道」の標識。素敵な峠道でした。

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長い長い峠道 足尾側

R122を神子内川に沿って気持ちよく下っていきます。この日、いくつかの川に出会いましたが、いづれも驚くほど澄んだ流れでした。浄化能力の高い山林が存在する証でしょうか。

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神子内川

10:37@県道15号線の入口に到着。距離8km、高度差450mの粕尾峠ヒルクライムがスタートします。平均斜度5.6%ですが、途中に平坦区間があるため、体感的には平均斜度7%といった感じです。ここも交通量は極少、静寂を楽しみながらのヒルクライムに没入できました。

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足尾からr15へ

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粕尾峠ヒルクライム

11:52@粕尾峠に到着。相変わらずの遅さです。途中で追い抜いて行った軽自動車のおじさんに、「凄いね〜!」と言われて苦笑いします。

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粕尾峠

プラン通り、ここで2つ目のおにぎりを補給。腰を下ろせる場所はなく、立ったままで食べます。

粕尾峠は三叉路となっていて、r15をそのまま進めば平和に鹿沼へと下ります。今日は古峰ヶ原へと向かうので、ここから県道58号線に進むのですが、どう見てもスタート早々、斜度10%超に挑まねばなりません。

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県道58号線 勝雲山ヒルクライム

12:32@粕尾峠から2kmの地点。この日、最も斜度が厳しかった区間でした。スタート直後は、ガーミンが14%を表示、その後も10%超が断続的に出現します。しかし、この「前日光牧場4km」の標識を過ぎれば斜度は落ち着きます。

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ここまでは、厳しいヒルクライム

12:38@ピークから少し下ったところに勝雲山駐車場があり、テーブルとベンチがありました。ここで休憩すべきだったかと思いましたが、あの厳しい2kmの区間を思うと、粕尾峠で休むのが正解です。

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勝雲山駐車場、晴れていれば何が見えるのでしょうか?

勝雲山駐車場からは、道は豪快なダウンヒルとなります。前日光牧場への分岐は、スピードが出ていて通過してしまいました。途中、上り返し区間もありましたが、豪快なダウンヒルが続きます。逆に、反対から上るとなると、かなり厳しいことを意味します。

12:58@突然、視野に東屋が飛び込んできました。若干行き過ぎて何とかストップ。ここが古峰ヶ原高原でした。湿原となっていて散策路が設けられていますが、いつ雨が降り始めてもおかしくないので散策はパスします。

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古峰ヶ原湿原

13:22@古峯神社前に到着。久しぶりに人の気配があります。

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右を見れば林道前日光線の標識、これまでに見た中で最も大きのではないかと思う林道標識です。

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林道前日光線

自転車ラックに自転車を停め、古峯(ふるみね)神社にお参りです。

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日本武尊を祀る1,000年以上の歴史のある神社で、最近ではアートな天狗の御朱印で人気の神社です。最近、改築されたのでしょうか?ちょっとモダンな感じのする社殿ですが、中央部分の古い社殿の凝った彫り物は見事でした。

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続いて、併設されている古峯園(こほうえん)を見学(入園料300円)。Googleマップに紅葉時の写真が多数掲載されていて期待していたのですが、庭園としての侘び寂び感が希薄で肩透かしでした。

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雨雲ズームレーダを確認すると、まだ雨の心配はないようです。それではと門前の土産物屋兼食堂に入り、手打ち蕎麦を食べました。蕎麦は、美味しかったのですが、つけ汁のパンチが不足していて、ちょっと残念。

14:20@古峯神社を出発。日光まで残り30kmです。

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r58は白い紫陽花が多い気が、、、

14:32@大鳥居の下を通過。日本全国、鳥居が巨大化していく傾向がありますね。

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古峰神社 大鳥居

r58に沿って流れる大芦川も清流です。鮎釣りのシーズン、平日でもそれなりの釣り人を見かけました。

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大芦川

輪行であれば、このまま大芦川沿いに下り、新鹿沼から東武日光線で帰宅なのですが、私は車を停めた日光へ戻らねばなりません。ルート作成時に、最後は500mほどの山越えになると分かっていましたが、それほど気にしていませんでした。が、これが何ともこの日一番苦しい区間となりました。

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14:42@草久で左折し、日光への山越えがスタートします。誤算だったのは、単純に一山超えるのではなく、ピークを4つ超えなければならなかったことでした。疲れた体でのアップダウンに泣きが入りました。実際は、ピークがいくつあるかなど分かっていなかったので、これが最後の上りと頑張りホッとしてダウンヒル、するとその先に次の上りが現れて ガ〜ン!と精神的に痛めつけられました。

16:23@ようやく日光の街並みが見えた時には、何とも嬉しかったです。

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帰還

16:32@日光運動公園に帰還。雨に降られずライドを無事終了。梅雨の曇り空の下での一日でしたが、リフレッシュ効果の大きな貴重な一日となりました。

走行距離:78.7km、獲得標高:1,833m、消費エネルギー:2,150C