Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

オクシズの峠道:笠張峠、富士見峠、大日峠、百畳峠(前編)

せっかくの四連休ですが、関東の天気予報は微妙です。西へと向かうのが正解と見て、久しぶりにオクシズを訪れることにしました。リニア新幹線工事が始まる前に東俣林道へ行きたいところですが、昨年の台風の影響で未だ通行止めが続いています。ならばと引いたルートは、勘行峰林道の百畳峠。通行止めの林道井川雨畑線山伏峠へと続く、現在到達可能なオクシズ最深部です。

7:14@県道29号線梅が島街道に位置するオクシズの駅「安倍ごころ」をスタート。雲が多いですが、青空が覗いています。標高100m程ですから気温24℃、気温が上昇する前に標高を稼がないと暑さで途中棄権になりかねないパターンです。

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早朝ですが、安倍川沿いの道には、ちらほらと地元サイクリストの姿があります。

7:28@玉機橋(たまはた橋)で安倍川を渡河。水は広い河原のごく一部にしかありませんが、ここも近年の豪雨の際には、恐ろしい姿に豹変するのでしょう。

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7:43@県道27号井川湖御幸線で安倍川支流の中河内川を遡上して行くと玉川の分岐点に至ります。直進(県道189号線)しても、右折(県道27号線)しても百畳峠への起点となる大日峠に到達します。ルート作成にあたり、どちらを往路(つまり登り)に採用するかが悩みどころでした。

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玉川→横沢→富士見峠→大日峠→口坂本→玉川

標高グラフを作成してルートを検討。r189+r60ルートの横沢-富士見峠区間は、距離12.9km、標高差843m、平均斜度6%、r27ルートの口坂本-大日峠区間は、距離7.3km、標高差589m、平均斜度7.5%。r189+r60ルートは、途中で斜度が緩む区間があるので、単純に平均斜度で選択するのは危険です。悩んだ末、往路としては、r189+r60ルートを選択しました。理由は、

  • 東俣林道へ行った際に車で通過した経験があり、その際、ここは是非とも自転車で走らねば!と思った。
  • 口坂本-大日峠区間は、前日の9月18日まで工事通行止め。通行止めは解除されているはずですが、ひょっとしてのリスクがある。

この選択の結末は、今回のライドのメインテーマです。

玉川の分岐を直進して県道189号三ツ峰落合線に入ると一車線の道へと変化。西河内川にはオクシズ名物の吊り橋が見えます。

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横沢までの区間は、集落、ちょっと上り、集落の繰り返し。集落と集落の間には茶畑が散在、茶所静岡の風景です。

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8:12@渡合橋を通過。「大沢縁側カフェ」という看板があり、???。帰宅後に調べてみると、地元農家の縁側でお茶をサービスする地域振興の催しを開催しているとのこと。毎月第二、第四日曜日にオープンだそうです。

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8:16@ヒルクライムの起点となる横沢集落。写真右手に見える瀟洒な建物は、何とトイレでした。オクシズの駅ですが、ここにあるのはこの綺麗なトイレのみです。記念に用を足させていただきました。

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横沢集落を過ぎると本格的なヒルクライムがスタート。平均斜度6%というのは、やはり詐欺、斜度10%の上りが続きます。

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8:35@ようやく斜度が緩んだところで現れたのが臥龍橋と権現滝。滝自体よりも沢を埋め尽くす巨石に圧倒されました。この石は、どこから崩れ落ちてきたのでしょうか?この石群が崩れ落ちると、臥龍橋はひとたまりもありません。

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再び道は斜度10%となり、ヒイヒイ言いながらペダルを回していると市松模様の路面です。このペインティングのおかげで、苦しい上りの気分転換になりました。

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ようやく標高マップで確認した斜度の緩む区間に到達。この区間には、Casso 横沢というカフェがあり、この時間からオープンしました。ポツンと一軒家です。そろそろ休憩のタイミングなので、立ち寄ろうかと迷いましたが、まだまだ先は長いと通過します。

9:04@裏ヤビツの札掛橋を想い起すような場所。ここで1回目の休憩を取ることとしました。菓子パンとエナジーゼリーでエネルギー補給。ここまでの走行距離は24km、標高はまだ670m程です。富士見峠まで距離6km、標高差500mが残っています。最終目的地の百畳峠となると標高1,770m、今日のルートは想定以上の難敵であることにここで気付きました。

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斜度の緩んだ区間が終了すると、やっぱり斜度10%、富士見峠、富士見峠と念仏のように唱えながら上って行きます。

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10:01@視界の開けた場所に到達。前回、車できた際に雲海を見た場所です。う〜む、山の中だ。

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如何にも尾根筋と行った場所まで上って来ました。この尾根の反対側は、林道オオグナ線です。少しだけオオグナ線に侵入して尾根の反対側の景色を確認しましたが、とにかく山奥ということしかわかりません。

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林道オオグナ線からの景色

尾根筋、標高も1,000mを超えましたが、ジワジワと上りが続きます。

10:17@県道60号南アルプス公園線との合流点、笠張峠に到達。湯ノ島温泉からここに至るルートも検討しましたが、距離が長くなるので今回は採用しませんでした。オクシズ探検は、ルートバリエーションが意外とあります。

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10:31@ようやく富士見峠に到着。笠張峠-富士見峠区間は、道路の復旧工事が行われていて交互通行もありました。道路状況については、しずみちinfoなどを事前チェックすることをお勧めします。

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富士見峠にはトイレと展望台が設置されています。展望台からは大無間山岳(おおむげんやま、2,329m)と小無間山岳(2,150m)が正面に見えますが、木々が邪魔で南アルプス深部はよく見えず、ちょっと残念です。

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ここまでの行程でかなり消耗してしまったので、ここでたっぷり休憩することにしました。薄曇りのおかげで直射日光を浴びることはありませんでしたが、大量の汗をかいてジャージはずぶ濡れ状態です。峠を吹き抜ける風でこの汗が一気に冷やされ、体調を崩しそうです。が、今回これを想定済み、着替え用の夏用長袖アンダーを準備して来ました。この着替えは大成功、さっぱりして、気分もリフレッシュされました。

11:03@エネルギも補給して富士見峠をスタート。まずは1km程を下ります。長袖アンダーのおかげで寒くありません。

11:08@大日峠へ向かうショトカットルートの分岐点。何とこの場所からの方が富士見峠展望台よりも南アルプスへの眺望が開けていました。

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大無間山岳と小無間山岳

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赤石岳

ショートカットルート、地図上は細い道なので少し心配していましたが、いつもの林道でした。軽くアップダウンしながら平行移動する感じです。

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開けた場所に出ると、そこは大日駐車場。口坂本温泉から井川に至る大日古道の中間点です。ここまで来れば、大日峠は目と鼻の先でした。

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11:23@大日峠に到着。ようやく百畳峠にアタックするための起点に到達、ヤレヤレです。

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百畳峠まで残り15km、長くなりそうなので後編に続きます。