Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

奥鬼怒、奥日光周回:日光-霧降高原-川俣温泉-山王峠-中禅寺湖-日光

昨年の台風で通行止めとなっていた奥鬼怒林道が復旧した聞いて、奥鬼怒、奥日光を周回してきました。2016年に走ったルート

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を逆方向に周回します。獲得標高が2,000mオーバーとなるこのルート、終盤の奥鬼怒から霧降高原へのヒルクライムで、泣きが入りまくりとなった思い出深いルートです。コロナのテレワーク期間に運動不足解消で始めた平日ライドを継続しており、今年の年間走行距離は過去最高水準をキープ。その成果をこのルートで検証します。

秋の長雨の開けた9月29日、いつも通り日光市運動公園に車を停めました。気温14℃、完全に秋です。日光宇都宮道を走っているときは女峰山が見えていたのですが、ご覧の通り厚い雲に覆われてしまいました。曇りのち晴れの天気予報なので、後半に期待です。

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8:00@運動公園から500m程の霧降大橋からヒルクライムがスタートします。ウォームアップ無しで斜度8%へ突入、斜度は9%、10%と厳しくなります。序盤は、階段状の上りで、階段のワンステップが斜度8%〜10%です。

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先が長いので頑張り過ぎないように淡々とペダルを回しましたが、ウォームアップ不足で脚と腰の筋肉から苦情が出ます。

8:22@霧降の滝を通過するあたりからコンスタントな上りとなります。霧降の滝に立ち寄るべきか?と一瞬迷いましたが、そんな余裕はない!とパスします。

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8:58@標高1,000mを突破。スタート地点が標高500mなので、1時間で500mアップ、私としては悪くないペースです。ひと汗かいて脚もスムーズに回るようになってきました。

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平均斜度は8%と高めですが、勾配変化は少なくペースを作り易い坂道が続きます。平日とあって交通量も少なくストレスフリー。途中、下界を見下ろすコーナーもありましたが、雲に遮られ眺望は無し。ちょっと退屈なヒルクライムです。

9:36@キスゲ平(標高1,300m付近)で景色が変化。日光キスゲのシーズン(6月後半)や眺望が望める好天であれば、ここは立ち寄りポイントですが、今日はパスしてピークの六方沢を目指します。

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六方沢付近からキスゲ平方面

9:55@六方沢橋に到着。霧というか雲の中でした。

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気温10℃、日差しがないと寒いです。ここからのダウンヒルに備えウィンドブレーカを着込みます。アッという間に霧が湧いてきて、ミステリーゾーンへ突入するような雰囲気となりました。

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夏用ジャージですが、長袖アンダーに登山用タイツと防寒対策はバッチリ、、、のはずでしたが、指有グローブを忘れました。指切グローブでは指先が痺れます。

5年前に泣く泣く上った牧場の中の道を一気にダウンヒル。辛い記憶をリセットです。

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10:14@最初の休憩ポイントに決めていた大笹牧場に到着。つい最近まで冷たい飲み物をがぶ飲みしていたのに、今日は冷えた体を温める飲み物が必要です。牧場の売店でカフェオレをゲットして1つ目のおにぎりを食べました。カフェオレというよりもミルクコーヒーでしたが、ミルク自体が美味しいので、ミルクコーヒーでもOKでした。

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10:54@大笹牧場から奥鬼怒へ県道169号栗山日光線ダウンヒル。眼下に黒部ダムが見えてきます。

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11:01@栗山で県道23号川俣温泉川治線に合流。標高は700m程、2時間かけて獲得した位置エネルギーを惜しげも無く放出しました。奥鬼怒側は薄日が射して暖かいので、ウィンドブレーカーはお役御免となります。

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11:06@青柳トンネルを抜けると黒部ダム。前回訪れた際は水量ゼロでしたが、今回は青い湖面があり、別世界です。陽射しもあり、今回の旅ではこの場所が、一番美しく、印象的でした。

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鬼怒川沿いを川俣温泉を目指して20km遡上しますが、栗山から川俣ダムまでの前半10kmで300mアップし、後半10kmは水平移動となります。上り勾配のトンネルが、5、6箇所ありましたが、全て近年整備されたトンネル、かつ、交通量が林道レベルでしたので、ストレスなく走れました。

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12:12@前半区間の後半5kmは、平均斜度5%のヒルクライムでした。前回この区間ダウンヒルで一瞬で通過、記憶がほとんどありません。緩い勾配の上りでも5km続くと結構ボリュームがあります。ヒルクライムでゆっくりと走ると色々な気づきがあります。今回も道路標識からここが萱(かや)峠ということが判明しました。

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12:21@峠をトンネルでパスしてダウンヒルすると川俣大橋でした。立派な吊橋ですが、普通車がギリギリすれ違う幅しかありません。川俣ダム本体を見るためには、途中にあった分技を瀬戸合峡へと進む必要がありますが、立ち寄る余裕はありません。

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橋の上から川俣温泉方面を望みます。立ちはだかる山並みの先は尾瀬沼です。

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川俣ダムから先の後半区間は道幅が狭くなり、秘境感が強まります。軽いアップダウンの道を進んで行くと、道を横切る黒い影。また出会ってしまいました。体調50cmほどの子熊です。ラッキーなことに、こちらには背を向けていて、そのまま森へと入って行きました。親熊が近くにいるのでは?と一瞬躊躇しましたが、折しも反対方向からバイクがやってきたので、チャンスとばかりに強行突破、事無きを得ました。二度あることは三度ある、次は大人の熊と遭遇しそうです。

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12:44@予定から44分遅れで川俣温泉に到着。ここで日光方面から下って来たサイクリストとすれ違います。今日は誰とも出会わないだろうと思っていたので、熊並みの驚きでした。挨拶だけで別れましたが、先方もキョトンとしていました。

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このまま直進すれば、女夫渕を経て奥鬼怒スーパー林道へと至ります。いつか探検したいルートですが、奥鬼怒最深部だけに入念に準備してチャレンジする必要があります。

鬼怒川に架かる橋の上で、この日2回目の休憩。奥鬼怒林道に備えてエネルギーチャージです。昨年の台風で川沿いの露天風呂は被害が出たのではと思っていましたが、何と健在でした。

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タイミング良く間欠泉が吹き上がらないかと期待しましたが、そう都合良くはいきません。

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12:55@休憩もそこそこに奥鬼怒林道へ突入。山王峠まで距離16km、標高差700mですが、途中に下り区間があるので、実質1,000mアップです。暗くなる前にいろは坂を通過するために15:00山王峠着の計画でしたが厳しくなりました。しかし、ここまで来た以上前進あるのみ、頑張るしかありません。

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13:06@崩れた山肌を修復している工事区間を通過。ちょうどユンボが下って来てすれ違います。全線開通していますが、この他にも崩れた路肩を整備している区間が何箇所かありました。

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広葉樹の森を上って行きます。途中に川俣湖が見える場所があるのですが、路肩が崩れていて近ずけませんでした。

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ギリギリで女峰山の山頂が見ることができました。空全体を薄い雲が覆っていて真っ白、青空がなくなりました。

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14:12@中間地点の湯川橋で休憩。欄干の縁石が簡易ベンチとなるので、橋は絶好の休憩ポイントです。湯川橋から斜度がアップしたので、ここで休んで正解でした。

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15:03@後半の4kmの上り区間をクリアすると小さなトンネルが3つ。前回も通過したはずですが記憶に残っていません。

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青空が背景ならば、感動したであろうオープンなコーナー。前方で稜線がクロスするあたりが峠のはずです。

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15:21@一瞬、峠か?と勘違いしたピーク。ここから下って、上り返したところが山王峠でした。

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15:31@山王峠に到着。先のピークと同じような景色ですが、山王峠0.3kmの道標があります。2時間はかかると予想していましたが1.5時間でクリア、上出来です。写真を撮っていると、奥鬼怒側から自転車がやって来て軽快に峠をパスして行きました。この日3度目の驚きです。

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本日のヒルクライムは終了、後はひたすら下るのみです。このダウンヒルのために持って来た薄手の長袖ジャージを着用して準備を整えます。

15:41@山王林道のミズナラ美林を駆け下りて行きます。

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15:54@国道120号線に出ると車が一気に増え、人の気配も漂います。戦場ヶ原は、色づき始めていました。

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16:02@竜頭ノ滝の上流部。紅葉の最盛期に訪れてみたい場所ですが、凄い人出になるのでしょう。

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16:44@中禅寺湖畔の自動販売機で暖かいコーヒーを購入し、冷えた体に注入、何とか日没前にいろは坂に辿り着きました。通常の二車線分の道幅なので、車の追い抜きの不安は少なかったです。

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いろは坂の途中で写真撮影というのは自転車の特権です。

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この谷筋を下ったところが、いろは坂起点の馬返し

17:20@ちょうど帰宅時間と重なり、日光市内は渋滞が発生していましたが、無事に運動公園に帰着。長い一日が終了しました。今回は、ヘタれることなく奥鬼怒、奥日光周回を走破!走り込みの成果です。

このコースの時計回り、反時計回りを走りましたが、お勧めは今回の反時計回りです。最後のダウンヒルの路面が、霧降高原よりいろは坂の方が圧倒的に良好です。また、奥鬼怒から霧降高原へのヒルクライムは、景色に変化がなくて疲れた体に堪えます。奥鬼怒エリアにはドライブインが数件ありましたが営業していない可能性がありますので、どちら方向で回るにせよ、飲料、エネルギーの準備を検討してください。

走行距離:95km、獲得標高:2,183m、消費エネルギー:2,270C