Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

奥多摩で撃沈の週末

今週は、「あなたの脚力では無謀です!」と言われかねない遠征を計画していたのですが、週半ばに風邪でダウン、計画変更を余儀なくされました。

水曜日夕方から節々が痛くなりはじめ、木曜日午後に発熱、という風邪の典型的な発症プロセスを経て、金曜日は一日中寝込むこととなりました。実は私、30歳前後から風邪に縁のない人生を過して来ました。したがって今回の風邪は30年ぶりの出来事、ある意味、風邪との初顔合わせです。極々普通の発熱、関節痛、筋肉痛などの諸症状にも関わらず、大きなダメージを受けました。土曜日には平熱となりましたが、快復度80%といった感じでスッキリしません。とてもチャレンジャブルな遠征を実行するコンディションではありません。とはいえ、今週走らないと自転車生活に三週間のブランクが生じ、体の整備を一からやり直すことが必要となります。そんな訳で、今週は、

遠征のシミュレーションとなるような設定のコースを走り、合わせて風邪の回復状況を確認する

こととしました。

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今週の舞台は奥多摩

遠征を計画しているコースは、1,500mクラスの峠を2つ通過します。これに照準を合わせて、

武蔵五日市→風張峠(1,146m)→檜原村→時坂峠(560m)→武蔵五日市

という2つのピークを設定しました。後半の時坂(とっさか)峠は、初挑戦です。標高はそれほどありませんが、パンチの効いたヒルクライムが予想されました。体調が悪ければ、後半はカットです。

7:05@武蔵五日市駅のタイムズ駐車場をスタートします。首筋や後頭部にまだ張りがあります。今ひとつ体に自信が持てません。大丈夫かなぁ???

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早朝の奥多摩は靄に包まれ、幻想的でした。運動してもオーバーヒートする心配のない気象条件です。

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檜原街道には、10月に開催される東京ヒルクライムHINOHARAステージの開催予告の看板が多数設置されていました。さすがハイレベルなレース、通行止の時間は、僅か2時間なんですね。

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7:40@橘橋交差点を左折。ここで自転車の神様は「涼しいうちに時坂峠に行くべきじゃない?」と囁いてくれた気がしますが、、、

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8:01@青空が姿を現し始めました。

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魔法の効果が失われる前に標高を稼がねば!と焦りますが、浅川渓谷に「ちょっと寄ってきません?」と誘われ途中停車。晴れていれば、強烈なコントラストにより色が飛んでしまってうまく撮影できない渓流ですが、今日は程よい光量でした。

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8:15@上川乗を通過。青空の下、本格的なヒルクライム開始です。

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道端に彼岸花を発見。残暑が厳しく、まだまだ夏という感覚でしたが、確かにもうこの花の季節です。

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9:04@数馬温泉を通過し、奥多摩周遊道路がスタート。

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橋の先には、いつもの黄色い10%標識

9:14@夢の滝。この滝もなかなか気に入った写真が撮れないのです。

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9:23@10分程で、一気に標高を稼ぎます。先ほど通過した夢の滝が眼下に小さく見えます。

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秋の気配を感じる都民の森への道、爽やかです。最近舗装工事が行われたのか、路面も極めて滑らかでした。

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9:40@都民の森に到着。今日もたくさんの自転車がいました。汗をたっぷりとかいて気分もスッキリ、体調面の不安は解消です。タイム的にも昨年7月より20分も早く到着しています。

標高1,000m付近の午前10時の気温は、日陰23℃、日向27℃。今年の猛暑もようやく終わりが見えてきたと実感します。

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10:24@奥多摩周遊道路の最高地点。下草が伸びて景色が見えません。どこかに撮影ポイントがないかと見回すと、、、

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いい場所ありました!

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魔界の門(風張林道ゲート)付近からの眺め

浅間尾根駐車場も適度に伐採されていて、眺望が効きます。

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気持ちよくダウンヒルして行くと、浅川が、朝とは違う表情を見せてくれます。

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前半戦を快調に完了したので、続けて時坂峠にチャレンジすることにしました。

11:29@払沢の滝入口。ヒルクライムに備えて塩分補給しようと、トップチューブバックから塩タブレットを取り出し、、、

な、ない!塩タブレットがありません!!

そういえば、二週間前のクソ暑い三浦半島で全部消費したのを思い出しました。

仕方ない、まぁなんとかなるだろう・・・

ヒルクライムを開始しました。

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払沢の滝の駐車場を過ぎると人も車も激減、いつもの林道ひとり旅です。序盤は、ところどころ斜度10%ですが木陰の道です。ゆっくり登れば、なんとかなります。

ひとしきり登ると集落に出ました。写真では判りにくいですが、写真中央付近に白いガードレールが見えます。どうやら、この斜面を上って行くようです。

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檜原村本宿の集落

道端にズッラッと並べられた木板、ああ木材を乾燥させているんだなと思ったのですが、、、

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あ、暑い!

集落内の道は日差しを遮るものがありません。それに加え、この木板からの強烈な反射を受けて汗が噴き出します。この僅か100mの区間でヒットポイントが激減し、カラータイマーが点滅し始めました。

必死の思いで九十九折れの道を進むとコンクリート舗装が登場。斜度がアップする前兆です。コンクリート舗装は、このカーブ区間だけの短いものでしたが、瀕死状態にある私の心を折るには充分でした。

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11:51@ついに力尽きました。やっぱり、病み上がりの体には無理だったようです。少なくとも涼しいうちに時坂峠の方を上るべきでした。

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10分程休み、息を整え、水分補給し、再スタート。しかし、脚に力が入りません。昨年、甘利山で苦戦した時と同じ状態です。

下から見上げた斜面の最上部まで何とかやって来ました。この付近、ガードレールがありません。フラフラの私には超危険区間なので、恐々と山側を走りました。

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12:18@意識が朦朧としてきて、ついにギブアップ。熱中症の初期症状です。やっぱり塩分補給できなかったのが響きました。

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 立っているのは辛いので、道端の木陰にどっかりと腰を下ろします。谷を吹き上げる涼しい風に当たっていると、だいぶ落ち着いてきました。さて、どうしましょうか?

これだけ散々な目に合わされたので、時坂峠には絶対リベンジしなければなりません。となると、コース全体を把握しておくことは重要です。かといって、負荷をかければ、またダウンしそうです。となれば、自転車を押してゆっくり進みましょう。

12:27@自転車を押すこと5分で分岐に到達。本来の時坂峠は右方向のようですが、ゴールの峠の茶屋は左方向です。

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12:36@ついに峠の茶屋に到着。

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峠の茶屋からは、反対側の山並みを拝むことができました。この山の向こうは、奥多摩湖でしょうか。

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塩分補給ができるのではないかと、少し期待していたのですが、峠の茶屋は廃業して久しい雰囲気です。

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ん? 峠の茶屋 本家? この先300m???

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この先は、強烈な下り坂ですが、行ってみましょう。

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下りきったところは、登山道と小岩方面への分岐。峠の茶屋本家は確認できませんでした。そば処「みちこ」というお店もあるようですが、これ以上彷徨う余力はありません。撤退しましょう。

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時坂峠にコテンパンに叩きのめされた週末となりましたが、緩んだ気持ちを引き締めることになり、遠征の予行演習としては大収穫、◎です。

走行距離:73.3km、獲得標高:1,401m、消費エネルギー:1,870kcal