Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

涼を求めて高原へ:麦草峠 2020

梅雨明けと同時に猛暑が到来です。今年の暑さは半端ありません。オーバーヒートして熱中症となるリスクがあり、標高と木陰を考慮したルート設定が必要となります。涼を求めて高原へのシーズンとなりました。

夏休み最後の日曜日、目的地は信州麦草峠です。大弛峠、富士山麓など行き先を迷いましたが、麦草峠から白駒の池にトレッキングをするプランを採用しました。

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白駒の池

自宅を4:00に出発。お盆シーズンの渋滞が心配でしたが、コロナの影響で中央道はスムーズでした。 この日の諏訪地方は午前中は曇りの予報、真夏のヒルクライムには好都合です。ベースの茅野市運動公園に到着してみると、気温22℃と快適なコンディション。普通に夏用の半袖ジャージ姿でやって来てしまいましたが、峠の気温が気になります。

7:11@運動公園をスタート。この地点の標高は約800mなので、ゴールの麦草峠(標高2,127m)まで標高差1,327mのヒルクライムです。距離は29km、下り区間はほぼ皆無でひたすら上り続けるルート。

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真夏仕様としてフロントフォークのダボ穴を利用してボトルフォルダーを増設したのですが、走り出してすぐに欠陥が判明します。振動でペットボトルが落下してしまうのです。フロントフォークに装着した場合、進行方向への抑えが弱いのです。とりあえずフロントには、径の大きいツールボックスとボトル、フレームにペットボトルという配置で難を逃れましたが、落下防止の一工夫が必要です。

今日は、一日中、国道299号線、通称メルヘン街道を走ります。どこがメルヘンなんだ?と思い、由来を調べてみると、

ドイツにあるメルヘン街道に雰囲気が似ているから

とのこと。本物を訪れたことはありませんが、「雰囲気が似ている」には???です。

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7:40@八ヶ岳エコーライン交差点。この付近で標高1,000mとなります。ここまでは斜度2,3%の道なのですが、陽を遮るものは全くありませんので、晴れていたら消耗は免れません。

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2016年に初めて訪れた時には、この辺りから八ヶ岳が一望できてテンションが一気に上がったのですが、今日は何も見えません。が、高原の田園風景のグリーンは強烈です。

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7:52@糸萱(イトガヤ)大橋を通過すると、山岳ゾーンが始まります。

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7:58@最初の10%ゾーンを通過すると標高1,100mの標識がありました。この街道は、標高100m単位に、この「メルヘン街道+標高+うさぎマーク」のセットが設置されています。これを頼りに「次の****mまで頑張るぞ!」と気持ちを鼓舞するのですが、木陰に隠れてしまっている標識もあって見落としがちなので要注意です。

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8:19@白樺湖への分岐(標高1,300m)。この日も標高1,200mの標識は見落しました。

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高原の別荘地の中の平均斜度6%程度の上りが延々と続きます。国道ですので道幅も広いのですが、ここぞ!というビューポイントがありません。

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数少ないビューポイントのオープンコーナーですが、この日は視界不良です。テンションの低いヒルクライムが続きます。

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標高1,600m辺りから斜度も少し緩んだようで走るのは楽になりますが、さっきもこんな場所を通過したのではないか?という景色が繰り返し出現します。デジャブ街道です。

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標高1,500m

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標高1,900m

9:40@日向木場展望台。曇り空ですが、たっぷり汗をかき、標高アップとともにそれが冷えて寒くなってきました。ここでウィンドブレーカを着用します。スタートから休憩なしで走り続けているので、ここで休むべきでしたが、峠までの標高差が200mを切っているので 一気に上ってしまうぞ! と、すぐにリスタート。これが失敗でした。

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しばらく進むとフラフラして力が入らなくなりました。やってしまいました。ハンガーノックの兆候です。やむなく路肩に自転車を停めて緊急エネルギー補給。2時間おきにエネルギー補給というのが私のペース、基本は守らなければいけません。

10:15@20分ほど休憩して再スタート、トロトロと最後の標高2,100mの標識を通過。ガチなヒルクライムの自転車がラストスパートの全力走行で追い抜いて行きます。

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10:23@麦草峠に到着。たくさんの峠を訪れましたが、最も立派な標識です。

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大学生と思われる集団が記念撮影中

予定では、麦草峠に自転車を停め、丸山経由で白駒池を周回するトレッキングコースを歩く予定でしたが、峠は風も強く体感温度は15℃以下です。半袖短パン、さらにハンガーノック気味で体調不完全という状況で突入するのはさすがに無謀と諦めます。少し先の白駒池駐車場からのハイキングルートを歩くことにしました。

10:31@白駒池駐車場はこの時点で満車、駐車場待ちの車の列ができています。登山、ハイキングの人達は、アノラック、長ズボンという姿です。

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白駒の森は木道が整備されていて、SPDシューズであれば問題なく歩けます。八ヶ岳山麓のディープな苔の森は、いかにもマイナスイオンをたっぷりでした。

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カギカモジゴケ

白駒池の畔で、ホットコーヒーで一息つきました。湖畔の白駒荘で注文できます。佐久方面には青空が覗いていますが、麦草峠上空の雲は怪しげです。風が吹いて、気温が急低下するというのは、危険サインなので先を急ぎます。

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11:43@麦草峠まで登り返してダウンヒル開始。R299の路面は、穴や亀裂がいたるところに存在して決して良好ではありません。こんな時にタイヤ幅32Cの選択が活きてきます。

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往路で「横谷渓谷」への分岐(標高1,500m付近)を確認しており、どんなところか偵察に行ってみました。

12:20@500mほど先に横谷渓谷散策路入口。走りやすそうな未舗装路なのでさらに先へと進むと道は急降下して行きます。結局、帰路は自転車を押して戻ることになったので、散策路入口に自転車を停めて徒歩で行くのがオススメです。

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下り切ったところに横谷観音展望台がありました。眼下に横谷渓谷と王滝を見ることができます。紅葉シーズンに訪れると絶景を拝めそうな場所です。

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横谷渓谷

12:51@田園ゾーンまで戻って来ました。ムシムシして、朝の爽やかな気配はありません。韮崎からはワンフレームに収まる八ヶ岳ですが、パノラマ撮影しなければ収まりません。

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13:10@茅野運動公園に帰着。トレッキングしなかったので予定よりもかなり早く戻ってきました。後になって思えば、八ヶ岳一周にチャレンジすればよかったのかと後悔しています。まぁ、次のお楽しみです。

帰路の中央高速は、大月、八王子間渋滞2時間、いつもの週末でした。

走行距離:58.9km、獲得標高:1,278m、消費エネルギー:1,279C