Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

奥久慈のジェットコースター林道を行く(パノラマライン編)

2021.11.12

ここまでの話は、グリーンライン編へ。

saetta0404.hatenablog.com

竜神大吊橋から県道33号線(常陸太田大子線)を南下し、セイコーマート水府中染店のところで県道36号線(日立山方線)に乗り換え、奥久慈パノラマラインを目指して西へと舵を切りました。

12:39@r36は幅員減少し、山へと入っていきます。薄暗い杉林に伐採現場と林道のような道でしたが、そこそこ車の往来があるところは、やはり県道です。

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13:07@ひと山越えると県道29号線(常陸太田那須烏山線)との交差点。一瞬「常陸太田」と「常陸大宮」が同じに見えて、ありゃ?となります。脳が「太田」と「大宮」の区別するのに、ちょとばかり手こずりました。

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この付近は、金砂郷そば街道と呼ばれるようで、道沿いには、十二支や歴史文化をモチーフにした石彫刻が多数置かれています。「常陸秋そば」という文字列もよく見かけ、「新蕎麦は秋で当たり前じゃん」などと思ったのですが、帰宅後調べてみると「常陸秋そば」は、

茨城県内の在来種の名で最も形質の優れた常陸太田市赤土町の種を親に選抜育成法によって作られたソバの品種

とのこと。この辺りの蕎麦を徹底的に追求するルートを考えるのも楽しそうです。

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13:23@犬吠峠を越えると一気にダウンヒル。犬吠峠からは、グリーンライン諸沢線が分岐していました。

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13:27@右折して県道249号線(山方水府線)に入ります。実は、グリーンライン諸沢線を利用してもパノラマライン入口に到達できたのですが、敢えてr249を選択しました。理由は、林道である諸沢線より、r249の方が、この地の生活感のある景色を見られると考えたからです。期待通り、年代物の人家の風景が次々に現れ、楽しませてくれました。

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13:51@r249は、いつの間にか県道322号線(諸沢西金停車場線)となり、幅員が突然狭まります。車と自転車が、すれ違う、追い越すことのできないほどの道幅で、車が来ると降車して路肩に避ける必要がありました。こんな場所でも、途切れずに人家が現れます。大子町に入ると、ようやく幅員が広がりました。

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14:06@奥久慈パノラマライン、正式名称「奥久慈林業地帯林道 袋田・男体・湯沢線」の入口です。ここから終点の袋田まで距離14.5km、ジェットコースターのようなアップダウンを繰り返す道を日没までに走り切れるか心配になります。

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14:10@ひと上りすると最初のピーク。つつじが丘駐車場への分岐と篭岩展望台への階段があります。つつじが丘からは、奥久慈男体山の山並みを一望できるのですが、時間が押していたのでパスです。林道標識の「奥久慈パノラマライン林道」という文字は、ほとんど消えかけていました。

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ダウンヒルを開始すると、カーブの先に突如岩壁が現れます。急停車を試みますが、勾配がキツくヒヤリとします。篭岩(かごいわ)です。逆ルート(袋田→北富田)の場合は、激坂との戦いの最中となるので、このビューポイントは見落す可能性ありです。

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ジェットコースター林道ですから、気前よくドーンと下って、ジワジワと上るの繰り返しです。登山やドライブの車の通行があるので、ブラインドコーナーは注意が必要です。

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14:30@鷹取岩、これも突然現れます。見晴しだけでなく奇岩があるので、パノラマラインは、グリーンラインより変化に富んでいます。

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曽根三角点の岩峰、入道岩、鷹取岩

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14:36@男体トンネルに到着。トンネル手前の古分屋敷橋と対峙するように大きな岩壁が聳え立ちます。これが男体山か、けっこう迫力あるな〜と感心したのですが、とんだ勘違いでした。この大きな岩壁は、男体山から続く岩稜帯で、男体山自体は、男体トンネルの先に位置します。

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14:50@男体トンネル抜けて大円地駐車場まで下ると、ようやく男体山の姿を拝めます。大円地(おおえんじ)駐車場には貴重なトイレがありました。

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14:54@少し上り返すと滝倉トンネル。このトンネルは、何故かGoogle Mapには記載されていません。

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15:07@さすがと脚が疲れてきました。右手に男体山を見ながら、これが最後の上り坂と念じて進みます。大円地駐車場から見た男体山の姿はハードでしたが、この角度から見るとソフトです。

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15:12@ピークに達すると、壁のように連なる男体山の山並みを一望することができます。

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15:19@男体山に別れを告げて自然落下して行くと、通行止めの看板に進路を阻まれました。大子町のHPに「林道パノラマラインの通行止めのお知らせ」とあったのを見落した事前調査ミスです。ツール・ド x 大子のルートも、この地点(頃藤長久保)からパノラマラインをスタートしており、不思議に思っていたのでした。やむなくここからR118へエスケープしましたが、道はコンクリート舗装の超激坂でした。この区間を上るというツール・ド x 大子のルート設定は鬼です。ご注意ください。

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15:27@R118で一旦ストップ、Google Mapで進行方向が正しいことをチェックします。山中で方向感覚がおかしくなり、気づけば反対方向に進んでいたという経験があるので、土地勘のない場合は慎重に行きます。

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15:48@R118を大子まで戻ると、頑張った一日を優しく締め括る夕方の景色でした。

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久慈川

奥久慈男体山を巡るグリーンライン&パノラマラインは、標高はなくとも獲得標高は十分という高規格ジェットコースター林道でした。そして、袋田の滝竜神大吊橋という観光ポイントあり、奥久慈しゃも、磐城秋そば、磐城林檎という特産グルメもありと、お楽しみも十分です。途中の移動区間のルートは、まだまだ工夫の余地があり、再訪時も楽しめそうです。欠点は、遠い!こと、次は一泊2日で八溝山も!!などと妄想しながら帰宅しました。

 

走行距離:75.1km、獲得標高:1,570m、消費エネルギー:1,800C