2018-紅葉狩りライド:奥利根ゆけむり街道
群馬県利根郡水上町から片品村へ至る群馬県道63号線は、通称「奥利根ゆけむり街道」と呼ばれます。水上町と片品村の境界に位置するのが坤六峠(1,620m)です。珍しい名前なので、歴史的経緯があるのではと調べてみると、"建設当時、群馬県知事であった神田坤六(こんろく)の名前から命名された。"と肩透かしでした。
通常、坤六峠を走る場合は、水上→坤六峠→片品村→沼田のようなコースを設定しますが、秋分の日を過ぎてしまうと私の脚力では少々時間が足りません。途中に、利根川源流部のダム群(藤原ダム、須田貝ダム、奈良俣ダム)、関東の奥入瀬と呼ばれる照葉峡(てりはきょう)などの観光スポットがあるので、尚更時間が必要です。そこで、芸がありませんが、湯檜曾公園をベースに坤六峠を往復することとしました。それでも走行距離は66km、日没を考えると坤六峠に最遅14:00到着が目標です。
9:13@湯檜曾橋でR291とお別れ、ショートカットして奥利根ゆけむり街道に入りました。
K63は、利根川沿いを遡っていきます。残念ながら、清流といった感じではありません。
9:30@往路と復路で少しでも違うルートを走ろうと粟沢交差点を左折しました。藤原ダムへ至るK63は直進、大部分の車は直進すると想定していましたが、逆に大部分が左折でした。左の道は地図上では細い林道風の道でしたが、実際は立派な二車線道路、藤原ダムよりも奥に位置する湯の小屋温泉や宝川温泉に行くのであれば左折が近道でした。
斜度10%前後の上り坂が1km程続きますが、周囲は紅葉のピーク、少し日差しも出てきて色鮮やかです。こんなヒルクライムなら辛くはありません。谷川岳の紅葉は赤ワインたっぷりの本格派フレンチ、それに対して南欧風フレンチの紅葉です。満腹のはずなのに、いくらでも食べられます。
9:56@藤原トンネルを通過。トンネルを抜けると藤原の集落へ向けてダウンヒルです。
10:08@奥利根ゆけむり街道に復帰しました。ここから奈良俣ダムまでの区間は、ジワジワッと上っては、パッと下る感じで、標高800m付近をウロウロします。
10:49@奈良俣ダム。堤頂高158mのロックフィルダムは圧巻、おまけに周囲の山は、紅葉のピークです。しばし見とれていました。この威容なら当然日本一と思いましたが、調べて見ると第3位です。ちなみに長野県大町の高瀬ダム(堤頂高176m)が第1位でした。どんなところなんでしょうか?
ダムを眺めながらここでエネルギー補給です。このルートも!ですが、途中に自販機すらありませんので注意ください。
11:16@少し離れたところに奈良俣ダム入り口があります。ここから150mヒルクラすれば、ダムの上に行けるのですが、時間と体力がなく先を急ぎました。
11:38@水上温泉郷の最深部に位置する湯の小屋温泉を過ぎると幅員が減少します。
11:41@照葉峡(てりはきょう)に突入。そして、いつも通り各駅停車となりました。
照葉峡は、利根川の支流、楢俣川沿いに位置する清流が美しい渓谷です。小滝が11あるそうですが、K63からうまく撮影できたのは、2つだけでした。平日でも観光に訪れる人がそこそこいましたので、週末は渋滞が発生しそうです。
12:46@印象的な大きな岩があるコーナーで照葉峡も終了です。3km程の区間に1時間もかけてしまいました。まだ標高1,100mです。14:00までに坤六峠に辿り着けるか怪しくなってきました。
標高を上げて行くと、木々は落葉し、冬の景色に変わっていきます。
標高1,500m、周囲の山々は完全に落葉していますが、枝だけの木々が構成する精緻な造形美がとても印象的でした。この辺りの紅葉のピークはいつだったんでしょうか?それはどんな景色だったか、すごく気になりました。
峠が近い雰囲気になってからが長かったです。斜度10%の直線ならば300mで済んでしまうだろうところを、九十九折れの道で丁寧に倍以上の距離をかけて上っていきます。
13:29@坤六峠(1,620m)に到着。この先、片品村側へ下ると尾瀬の入口となる鳩待峠があります。
13:50@最後のおにぎりを食べて帰路につきました。ウィンドブレーカを羽織りましたが、冷気の中のダウンヒルはさすがと寒いです。
照葉峡に戻ってみると、驚きの世界が出現します。往路よりも紅葉が格段に鮮やかでした。
復路は完全に曇り空でしたが、そのせいで赤色が強調されたのでしょうか?それにしても、素晴らしい景色を見ることができました。
15:35@往路はパスした藤原湖。奈良俣ダムを見てしまうとインパクトにかけるので、こちらを先に見た方が良さそうです。
奥利根ゆけむり街道の紅葉は、大当たりでした。また、この街道は、サイクリングコースとしても秀逸であることがよ〜くわかりました。来年は、全線走破したいと思います。奈良俣ダムの上にも行かねばなりませんし、峠付近の紅葉も確認しなければなりません。
走行距離:81.3km、獲得標高:1,850m、消費エネルギー:2,089kcal