Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

紅葉ど真ん中の大菩薩ラインを行く

久しぶりの青空のもと、紅葉ど真ん中の大菩薩ラインを奥多摩から塩山まで走って来ました。

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久しぶりの晴天を期待できる三連休でしたが、色々と用事があり、走りに行くことができたのは最後の日曜日(11/5)でした。シーズンですから紅葉見物へ行かない手はありませんが、問題はその場所です。丹沢、奥多摩秩父で迷いましたが、ニュースの天気予報が「奥多摩湖が見頃を迎えている」と教えてくれましたので、大菩薩ラインを柳沢峠へ向かうことに決定しました。奥多摩から大月までは一度走っているので、今回は、上野原からのコースを真剣に検討しましたが、田和峠、鶴峠、今川峠とタフな峠を超えて行かねばなりません。このため、大菩薩ラインに到達する頃には脚が終了してしまう可能性が大きく、上野原ルートは断念しました。その代わりと言っては何ですが、一之瀬高原をコースに加え、変化をつけて見ました。帰りの電車を16:58@塩山発の「はまかいじ」とすると、11:00@一之瀬林道起点、15:00@柳沢峠が目標タイムです。

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4:48@根岸発の京浜東北線で出発します。久しぶりの輪行で自転車のパッキングに手間取り、ホームへ降りて行くとすぐに電車がやって来ました。川崎、立川と乗り換えて、7:40@奥多摩に到着。このアクセスの悪さがこのルートの難点です。

8:00@快晴の奥多摩駅をスタートしました。青空が目にしみます。

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スポーツドリンクを調達しようと街道沿いのデイリーヤマザキに立ち寄りましたが、シャッターが降りていて、何と閉店のビラが貼られていました。また一つ貴重な補給ポイントが失われたようです。今回は、根岸を出発する前に朝食と一緒に補給食(おにぎり、菓子パン)を調達してあったので大きな問題となりませんでしたが、危ないところでした。スポーツドリンクは、道の反対側にあった酒屋さんが早朝からオープンしていて、無事購入できました。

多摩川に架かる橋の上から覗いてみると、この付近でもかなり色づいています。山の上が楽しみになって来ました。

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8:43@小河内ダムに到着。ダムの園地からは逆光気味でうまく写真が撮れず、少し走って順光になったところで撮影しました。

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湖畔のフラットな道を丹波山村へと向かいます。

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峰谷橋

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深山橋

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三頭橋

雲取山登山道の起点となる鴨沢を過ぎると、フラットな道ともお別れですが、木々の色づきが一段アップしました。

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赤く色づいたモミジを見つけ、撮影を理由にストップ。一息つきます。

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9:55@道の駅「たばやま」が見えて来ました。ここで休憩して、おにぎりを一つ食べます。

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丹波山村の街並みを抜けると、紅葉のピークを迎えた景色が広がり、いつもの各駅停車モードに突入しました。

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羽根トンネル

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丹波山トンネル

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この写真を撮った地点では、新たなトンネルが出来上がりつつありました。数年後には、この道も廃道となり、この景色を見れなくなりそうです。

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一之瀬高橋トンネルの手前の橋から渓流を覗きます。おいらん淵は、この少し上流のはずです。

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11:08@一之瀬林道の起点に到着。ほぼ予定通りです。エナジーゼリーを補給して、林道に突入しました。

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予想通り、出だしはWelcome 10%です。道の両側に落ち葉が大量に積もっているため、走行可能な部分は車一台分の幅しかありません。車と遭遇すると、停車して道を譲る必要がありました。

斜度が落ち着くと、最初に出会ったのが、この渓流でした。石組みを水が流れ落ちる景色は、人間が作品として造ったようです。

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そして、眼前に色鮮やかな景色が飛び込んで来ました。

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自転車に乗らない人にはわからない「心地よい上り」の世界です。

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景色に見とれてフラフラと走っていると、アクシデント発生。グレーチングに前輪が嵌って、転倒しそうになりました。ビックリした〜!

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写真でわかるでしょうか?このグレーチング、裏表が逆にセットされています。これでは、23Cのロードタイヤはすっぽり嵌ってしまいます。とりあえず、林道入口の看板に書いてあった東京都水道局にメールしてみましたが、とても危険ですので注意ください。

追記11/9:東京都の水源管理事務所の方から「速やかに対処します。」との電話をいただきました。素晴らしい!!

更に進むと猿の群れと遭遇。ボス猿と思しき奴が道の真ん中に座り込んでいて、緊張が走ります。残り20mまで接近したところで衝突は回避され、ホッとしました。

そしてキャンプ場などがある一之瀬高原までやって来ました。が、ここからがシンドかったです。この一帯は、キャンプ場や民家(廃屋が多い)などが段々状に連なっていて、その段差部分が斜度10%超の坂道で構成されており、ヘロヘロとなりました。

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12:25@中川橋を通過すると上りのピークに達し、斜度がようやく緩みました。

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美しい紅葉の中を、道は、緩く下って行きます。

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下りきったところに作場平駐車場があり、笠取山への登山客の車が、かなりの数停車していました。予想以上に多くの車と出会うのは、このためでした。作場平を通過すると上り基調の林間の道となります。木立の隙間から、綺麗に紅葉したカラマツの山並みが見えるのですが、開けた撮影ポイントが現れず、ジリジリして来ます。

12:56@突然視界が開け、整備された展望台が出現しました。どうやらここが最高地点の大栗展望台(1,385mくらい)です。

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この展望台からの眺めは秀逸で、左側の笠取山唐松尾山から右側の飛龍山までの多摩川源流域の山々を見ることができました。この大パノラマを見ながら、最後のおにぎりを味わいました。

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 大菩薩ラインまでのダウンヒルは、ボロボロの路面に大量の落ち葉。慎重に慎重に下ります。丸山林道といい勝負の悪路でした。

13:27@無事に大菩薩ラインに復帰してホッとしますが、再び上りが始まり、足が悲鳴をあげます。一ノ瀬林道で脚を使い果たしてしまい、斜度9%で絶望を感じます。柳沢峠まで残り5km程のはずなので、頑張るしかありません。

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途中、道端で休憩して脚を休め、ようやく奥多摩の山並みが見える地点まで上って来ました。

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そして高架橋が見えて来ました。峠は近い。

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14:26@予定時間より30分早く柳沢峠に到着。安心すると同時に空腹を感じ、峠の茶屋でとろろうどんを食べて一息つきました。

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柳沢峠の紅葉は既に終了しています。もう陽も傾いて来ているので、富士山は雲の中と思っていたら、なんと薄墨で描いたような黒い富士山が見えました。

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高校の自転車部の若者達が、塩山から駆け上って来るのと入れ違いに、ロートルはゆっくりとダウンヒルを開始しました。

高芝大橋付近まで下って来ると、塩山側も紅葉のピークです。山肌に旧道のガードレールが見えます。昔は、あの紅葉の中を走れたんだなと、ちょっと寂しい気分になりました。

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そして、お約束の高芝大橋。私のコンデジの画角では紅葉と橋を一枚の絵に収めることができず、ちょっと工夫してみました。旧道の風情とは対照的な、紅葉にダイブして行く現実離れした景色です。

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少し余裕があるので裂石温泉に立ち寄ろうかと迷いましたが、時間を気にして温泉に浸かってもつまらないと一気に駆け下り、15:30@塩山駅に到着。のんびりと輪行の準備をしました。

はまかいじ」の指定券は売り切れ。やはり連休で混雑しているのかと、横浜まで立って帰る覚悟をしましたが、乗車してみると自由席が僅に空いていて、めでたしめでたしで旅を終えることができました。

走行距離:67.8km、獲得標高:1,672m、消費エネルギー:2,088kcal