Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

涼を求め天空の地へ(後半戦)

 天空の地への後半戦。すでに標高は1,400m以上、下界とは別世界です。

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先人のブログには、琴川ダムから2kmの区間は「斜度はさらに+2%」とあり、難所のようでしたので、秘密兵器を投入しました。

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麓のコンビニで購入し、保冷剤と共に運んできました。冷えてます!!

9:30、元気を注入したところで後半戦15kmの開始です。

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いきなりの10%超区間ですが、焦らずマイペースで(=超スローで)登ります。この10%超区間を通過すると川上牧丘林道の入り口と残り14kmポストがありました。

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「牧丘の千貫石」の横を通過します。往路はペダルを廻すことのみに集中していて素通りしてしまいましたが、帰りに案内板を読んでみると、

この岩は、約200万年前の剣が峰火山の噴火により、マグマが冷却固結する際、花崗閃緑岩をほぼ垂直に貫いた火山岩帯で、学術上極めて貴重なものであるとして自然記念物に指定されている。

と珍しいもののようです。

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道は、渓流沿いを進みます。断続的に10%超区間が出現しましたが、それぞれ距離は長くありません。ここで本日はじめてローディとすれ違いました。この時間に大弛峠から下って来ると言うのは、一体何時にスタートしたのでしょうか?

そして、3回目か、4回目に現れた10%超区間が、大ボスでした。

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レッドブル効果で大ボスをねじ伏せると、ご褒美の平坦区間がスタートします。

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シラビソ?の美しい林の中を道は進みます。

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この区間の気持ちの良さは、これまで走ってきた高原路の中でもトップクラス、

気分は、最高〜〜

と、テンションが上がります。

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残り8kmのポスト付近から、再び、登り始めます。ここから先に10%超区間はありませんでしたが、7、8%の登りが延々と続き、消耗戦となりました。

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10:23、ついに金峰山と五丈石を視界に捉えます。

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道路脇に頻繁に現れる小さな流れから冷気が漂ってきます。おかげで暑さはまったく感じません。

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残り6kmポストで作戦通り休憩、ここからは無理をせずに刻んで行きます。路面が少し濡れています。後で山小屋で聞いた話では、ここのところ毎日1時間程雨が降るとこことでした。

この6kmポスト付近の斜度は7%位でしたが、再スタート時にビィンディングが旨くはまらず、何度もやり直し。疲れが溜まってきて、脚が上がらなくなってきています。

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道路脇にはダケカンバ?が目立つようになってきました。林道とは思えない最高に整備された美しい道です。路肩の石積みにしても、自然の雰囲気を損なわないように気を配った仕事をしてありました。

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残り3kmポストで、再び休憩。ここは、かなり平坦で再スタートの心配はありません。

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木立が途切れている箇所があったのでガードレールから下を覗くと、まだ新しい崩落の跡がありました。

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残り1.5kmから表示が500m毎になります。頭上には青空が開けてきましたが、ゴールが現れる雰囲気は全然ありません。

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勾配は、6、7%のはずですが、もはやペダルを廻す力も尽き、遅々として進みません。500mが1kmに感じます。

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ようやく駐車場が見えてきました。

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11:45、私の実力では、とうてい無理と思っていた場所に来てしまいました。手書きの看板には、2,365mと書いてあります、正解は何メートルなんでしょうか?

駐車場の隅に自転車を停め、SPDシューズをわざわざ持参した軽量デッキシューズに履き替え、天空の地へのプチ登山準備をします。

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大弛小屋の脇から森の中へ入り、一歩一歩、階段を上がって行きます。風雨にさらされた木の幹、岩、苔が、癒しの空間を作り出していました。

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12:12、ついに本日のゴール「夢の庭園」展望台に到達しました。

 

天空の地です!!!!

 

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朝日岳、鉄山、金峰山の山並み。雲は激しく動き、風景を刻々と変化させます。

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15分程の登りでしたが、峠の駐車場は遥か下です。そして、

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峠の反対側、長野県川上村方面は、水墨画の世界でした。

ただただ感動して30分近く居座ったのち、後ろ髪を引かれる思いで、天空の地を跡にしました。

この後、下界への長〜いダウンヒルを行いましたが、往路とは大きな変化がありました。明らかに気温と湿度が上がっており、すれ違うローディはかなり暑そうです。また、写真撮影で停車すると虫の大群が襲いかかってきました。午前中に登り切って大正解だったようです。

 

一日お世話になった道の駅でお土産の野菜を購入、みとみ笛吹きの湯で汗を流して家路につきしました。

 

走行距離:30.75+29.79km、獲得標高:1,747+27m、消費エネルギー:2,282+393kcal

往路と復路で距離が1km違います。厳しい登りに対処するために、道幅をいっぱいに使って走った結果です。また、復路の獲得標高27mが、このコースのレイアウトを物語っています。

 

帰宅してガーミンのデータを確認してみると、大弛峠と富士山五合目のデータ(登りの所要時間、心拍数のZ4時間)は、ほぼ同じ。富士山五合目をクリアできれば、大弛峠も攻略可能と言えそうです。

*Z4:最大心拍数の80%以上、90%未満

大弛峠:3時間56分(道の駅→大弛峠)

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富士山五合目:3時間57分(御殿場→富士宮五合目)

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*大弛峠は往路のみ、富士山五合目は復路のデータも含んでいます。