Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

念願の瑞牆山に行ってきました。

木曜に快眠、先週と打って変わって金曜から気分は上昇傾向。暑いのなら遠征するぞ!と気力充実で週末を迎えました。目的地も即決、山梨県瑞牆山(みずがきやま)です。有名な自転車ブログ

自転車百景

に掲載された写真で一目惚れした場所です。ただ、当時の脚力ではハードルが高く、夢の一つでした。それから数年が経過し、修行の成果を図るべく満を持してチャレンジしました。

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土曜日、ロードバイクを車に積み込み、朝4:30に出発。中央高速を目指し国道16号線を北上します。フロントガラスに細かい水滴が付く空模様で、先行きが若干不安になります。

8:00、本日のベースキャンプとなる道の駅「韮崎」に到着。曇り空です。雨の心配はありませんが、瑞牆山は雲の中かもしれません。

いざスタートする段になって、大ちょんぼが発覚。ガーミンに地図をロードするのを忘れていました。今日は、道路標識頼みの一日となりました。

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8:20、道の駅を出発。国道141号線を標識に従って桐ノ木橋で右折し、増富ラジウムラインに入ります。山の尾根筋のような道を緩く上って行きます。なんでこんなところで尾根筋?と不思議です。しばらく行くと視界が開け状況が判明しました。どうやら河岸段丘を走っているようです。写真の田圃の先の森の中を塩川が流れていて深い谷が形成されています。対岸の段丘も見えます。反対側には須玉川が流れていますので、両側から削られて尾根筋のようになっているようです。

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増富ラジウムラインは、徐々に山へ入って行き、鳥井坂トンネルの手前で渓谷を越えます。

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高所は得意ではないのに、こういう場所に来ると下を覗いてみたくなります。

恐!!けっこう高いです

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トンネルを抜けると、斜度が一段アップします。といっても平均斜度5%程度です。ときどき車が追い抜いて行きますが、ほとんどが他県のナンバープレートでした。登山やキャンプへ向かう人達でしょう。

9:22、塩川ダムの分岐点に到達。ここで増富温泉ルート(県道23号線)と黒森ルート(県道610号線)に分岐しますが、どちらからでも瑞牆山に行くことができます。今日は、増富温泉ルートです。

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ダム湖であるみずがき湖畔にレストハウスがあり、休憩ポイントです。気温は24℃、涼しい感じではありません。

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みすがき湖を出発するとすぐに塩川トンネルに突入します。このトンネル、暗く、路面には水が浮いているところもあります。ライトは必需品と思ってください。

出口に近づくと次のトンネルが見えてきますが、通行止めの立て札が。一瞬、エッ?となりますが、道は右に90度カーブします。そして、いきなりですが10%区間に突入しました。心の準備ができていませんでしたので、リズムを掴むのに苦労しました。

10:00、増富温泉の入り口に到着。道の駅から20kmです。

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温泉街を抜けると、今回のルートの見所、走所の1つである本谷川渓谷に入ります。整備された道が、渓谷に沿って続いています。幅員が狭いため、路線バスも小型車両で運行されていました。

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道は、本谷川と何度もクロスします。至る所に巨石があり、いろいろな名前が付けられていました。ここは修行的に走るのではなく、景観を楽しみながら走る道です。

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渓流沿いの林間の道ですので、涼しさ満点です。平均斜度6%で登り続けていますが、この空間の心地よさで全然気になりません。林間の道としては、日光の山王峠が印象に残っていますが、ここもGood!!です。

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10:38、木賊峠(とくさとうげ)との分岐点に到着。道路標識の看板が高い位置にあり、かつ、木の枝で隠れていましたので注意です。左折して、黒森・瑞牆山方面へ向かいます。渓谷とはここでお別れ、3.6kmで272mアップの本格的な登り区間がスタートします。ここまで登場しなかった10%の黄色い標識がついに現れます。

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11:10、瑞牆山山荘に到着。この時間は、登山客の姿はほとんどありませんでした。

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朝は、移動の車中でコンビニおにぎり2個でしたので、昼は、ここでしっかりといただきます。メニューには、最近流行のローストビーフ丼があり、ちょっと迷いましたが、ブログで紹介されていたハンバーグを注文しました。外はカリッ、中はジューシーに仕上げられたハンバーグで、汗をかいた体が求める濃いめのソースがたっぷりかかっています。こんな山中でこのレベルの料理を味わえるとは幸せです。

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たっぷり休憩して、いよいよ瑞牆山へ向かいます。山荘から5分程ダウンヒルすると瑞牆林道の入り口があります。軽い登り坂を進むと、瑞牆山がダイナミックな姿を現しました。青空が背景でないのが残念ですが、その姿を拝めただけでも良しとしましょう。

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瑞牆の森公園からは全景を見ることができます。眺めているとあの頂まで登ってみたい気分になってきました。

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今回の遠征最大の目標であった瑞牆山を堪能し、少し気が抜けてしまいました。今日は、黒森から信州峠を越え、野辺山、清里を巡って韮崎へ戻るコースを予定していましたが、この天気では八ヶ岳が見える可能性は低く、わざわざ野辺山、清里まで行くモチベーションが湧きません。そうは言っても、ここまで来るチャンスも少ないので、信州峠で折り返すことで心の妥協が成立しました。

写真は、信州峠へ向かう道から黒森のT字路を撮影しています。T字路を右へ行けば韮崎、左に行けば信州峠です。黒森ルートを選択した場合、この地点で瑞牆山が見えてくることになります。

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遠征の際には、いろいろ情報収集して臨むのですが、信州峠に関しては、情報不足で

  • 山梨と長野の県境
  • 信州峠の標識はない

程度の情報しか入手していませんでした。まあ何とかなるでしょう!と気軽に登り始めるとウェルカム10%のお出迎えを受けます。

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斜度は一旦落ち着きますが、すぐに次の10%超区間がスタートします。この辺りで、薄々気がつきました。

ヤバク?この峠!!

**帰宅して調べたところ、距離2.9km、標高差265m、平均斜度9%と、私の基準では立派な一級山岳コースです。写真は、復路に現場検証を兼ねて撮影したものです。

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極めつけは、このポイント。伐採されて見通しが効き、崖の向こうに白いガードレールが見えます。今、登っている場所で斜度11%位ですが、それを直線的に延長してもあのガードレールには到達しそうにありません。どこかにトリックが仕込まれているようです。

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先ほどのガードレールのところから見るとトリックがよくわかります。直線では届かないなら、上昇カーブを描いて登って行きましょう!という単純明快な答でした。

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頭上が開けてきて、峠が近い雰囲気が漂っているのですが、道は奥へ奥へと登り続けます。気持だけ蛇行していますが、視覚的ダメージは直線と同じです。

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ようやく県境の標識が見えてきました。信州峠に到着です。終わってみれば30分弱のヒルクライムでしたが、ずいぶんと濃厚な30分間でした。もう十分に満腹です、納得して黒森へ引き返します。

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帰路は黒森ルートです。山里を走り抜ける快走路ですが、日差しを遮るものが無く、夏向きではありません。

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朝、みずがき湖レストハウスから見えた傾斜のついた橋まで戻ってきました。

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橋の上から塩川ダムが一望できます。今年は水不足が心配されていますが、みずがき湖は満水のようです。

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往路に走った増富ラジウムラインを戻っても面白くありませんので、途中で明野方面へ進み、茅ヶ岳(かやがたけ)広域農道に入ります。甲斐駒ケ岳鳳凰三山といった南アルプスの3,000m級の山々へ向かってのダウンヒルは、丹沢や奥多摩では味わえません。

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こんな丘陵地帯にも関わらず、整然と配置され、美しいとさえ感じる水田風景に出会います。雲の中から八ヶ岳の一部が顔を出していましたので、天気次第では、ここは絶景ポイントです。

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蒸し暑い甲府盆地へ戻り、塩川を渡るところで「これぞ河岸段丘!」という景色がありましたので、本日最後の一枚として記録しました。

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15:30、道の駅に帰ってきました。141号線を挟んで反対側に「ゆーぷるにらさき」という温泉施設がありますので、まずは汗を流しました。微温めの柔らかい温泉が、疲れを癒します。さっぱりした後は、道の駅でお土産を物色します。信玄餅でも買うかと思っていたのですが、流石、フルーツ王国山梨です。桃とさくらんぼとトウモロコシを購入して950円也、味も◎で家族に好評でした。

帰路の中央高速は相模湖ICまでは渋滞なし、混雑する16号線は避けて、厚木方面への一般道をのんびり走り、20:30に無事帰宅しました。

 

走行距離:73.7km、獲得標高:1,660m、消費エネルギー:2,413kcal

 

追伸:

今日、自転車を年に一度の定期点検に出してきました。同時にエンジンのほうも、火曜日から一週間の予定で修理工場入りしますので、来週はお休みの予定です。