Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

北アルプスデビュー:八方尾根から唐松岳

今年の夏休み、長引く梅雨で全く予定が立ちませんでしたが、夏休み入りと同時に梅雨が明けてくれました。コロナの影響で遠出するかを少し迷いましたが、感染対策に気を配りリフレッシュすることにします。GO TO キャンペーンを利用して、長野県白馬村まへ向かいました。目的は登山です。これまで白馬村から見上げていた北アルプスにチャレンジするのです。と、言っても、北アルプス入門編の唐松岳がターゲットです。

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8:30@栂池高原の宿を出発。コンビニで行動食を調達して駐車場で登山準備。ゴンドラ乗り場へ向かって10分ほど白馬の温泉街を歩きますが、街はゴーストタウン的雰囲気が漂っていました。やはり冬の街なのでしょうか。

白馬村(標高7,70m)からゴンドラリフトで一気に兎平(標高1,400m)まで上昇。このご時世ですので、ゴンドラに乗るにも一筆書いたり検温が必要です。兎平からは、アルペンクワッドリフトに乗り換えて黒菱平へ。

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9:36@黒菱平(標高1,680m)。ここで黒菱林道終点からのリフトと合流します。自転車で黒菱林道を上り、そこからトレッキングというプランもありです。ただし、黒菱林道は手強いので要注意です。

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雲が散り始めて白馬三山が姿を現し、一気にテンションが上がります。

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黒菱平からグラートクワッドリフトでトレッキングのスタート地点となる八方池山荘(標高1,830m)までワープ。合計で1,000m以上をリフトで稼ぎましたが、目的地の唐松岳山頂は、標高2,695m、ルートタイム4時間30分の行程です。

10:00@まずは八方池を目指してスタート。宿を出発してからここまでで予想以上に時間がかかってしまいました。この遅れが後々影響します。

八方池まではトレッキングゾーン、家族づれから年配者パーティまで、多種多様な登山者がいます。

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10:08@登山道と木道が分岐しますが、先の第二ケルン(標高2,005m)で合流します。元気な往路は登山道、疲れた帰路は木道というのが、無難な選択です。第二ケルン付近にラストのトイレがあります。ここを逃すと唐松岳頂上山荘までトイレはありません。

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10:37@八方ケルン(標高2,035m)。

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尾根筋に出ると不帰ノ嶮(かえらずのけん)、天狗の頭、白馬三山の絶景が出現します。皆さん足が止まります。

 

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天狗の頭

10:52@雲が散り、まさにシャッターチャンスに八方池(標高2,060m)に到着。ベンチに腰を下ろし、眼前に迫る山並みを眺めながら、一息つきました。10分後には、次の雲が湧いてきて、この景色を隠してしまいます。絶景を拝むためには、午前中に、ここまで来ることが重要ポイントです。

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八方池に映る山:左から不帰ノ嶮 II峰、I峰、天狗の大下り、天狗の頭

八方尾根全体で高山植物がピークでした。色々な花が咲き乱れていましたが、最も強く印象に残ったのが、このタカネマツムシソウです。マツムシソウの高山型ですが、本家より花が美しく、豪華です。環境的に花粉を運んでくれる昆虫等が少なく、生存競争を勝ち抜くためより目立つ方向に進化したのだそうです。

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八方池から先は登山ゾーンとなります。70%の人が八方池までで、唐松岳を目指すのは30%ほどです。今回は、本格的に登山ということで、ハイカットのトレッキングシューズを準備しました。

11:16@不思議なことに八方池の先に樹林帯があります。適度に日差しを遮ってくれるので助かります。

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グッと人の減った登山道を進みます。かなりの数の下山して来る人とすれ違います。山タイムとしては、既に下山の時間帯なのでしょう。

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11:52@扇雪渓(標高2,361m)に到着。ここで休憩。冷気を浴びてクールダウンします。

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登山道が次第に厳しくなってきました。オーバーペースにならないように、ゆっくり歩を進めます。八方池から先は時速2kmでしか進めません。

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12:38@尾根筋に出ると眼前に不帰ノ嶮が現れます。目線が同じ高さとなり、迫力倍増です。

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ルートはさらに厳しくなっていきます。斜面をよじのぼる感じでピークを目指します。写真奥に見えているのが唐松岳う〜む、遠い!

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12:58@ようやくピークです。すれ違い困難な場所が多く、下り優先です。

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13:17@ピークから少し下ったところに唐松岳頂上山荘(標高2,650m)がありました。一気に唐松岳を目指す体力はなく、五竜岳後立山連峰を眺めながらここで休憩しました。

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五竜岳

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後立山連峰

山荘から唐松岳往復はルートタイム40分の行程ですが、疲労度を考慮すると60分は必要そうです。問題はリフトの終了時刻で、16:40までに八方池山荘のリフト乗り場まで戻らねばなりません。非常に微妙な状況です。さて、どうしましょう?

13:40@山頂を目前にして残念でしたが、ここで引き返すこととしました。

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サラバ 唐松岳

16:00@無事にリフト乗り場まで戻ってきました。往路の60%程の時間で下ってきましたが、やはり山頂まで行っていたら間に合わなかったと思われます。

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天候に恵まれ、絶景を堪能できましたが、やはり山頂まで到達できなかったのは悔いが残ります。スタート時間を1時間早めるべきでした。余裕ある登山をするのであれば、唐松岳頂上山荘に一泊するのもおすすめです。

トレッキング用のシューズを準備すれば、自転車プラス登山のパターンでも八方池までは可能と思いますので、是非チャレンジしてみてください。

歩行距離:13km、消費エネルギー:1,996C