Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

移動性高気圧のチャンスを活かせ!(小海から三国峠)

台風17号の影響を受けた三連休、天気の見極めに失敗して積極的には動けず、せっかくの休みを有効に利用することができずにモヤモヤ気分。そんな心境でテレビの天気予報を見ていると、

水木金は 移動性高気圧 に覆われて晴天が続きます!

とのこと。天気図には、久しく見ることのなかった大きな高気圧がありました。九月も後半となり、どんどんと日中のライド時間は短くなります。このチャンスを逃すわけには行くまいと急遽休みを取得し、ついに中津川林道への遠征を決行しました。

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三国峠は、これぞ峠でした!

五月に通行止が解除されて以来、どんなルートで中津川林道を走ろうかと考えてきました。

  • ヒルクライムか、ダウンヒル
    初めてのルートの場合は、景色を満遍なく堪能できる上りを選択するのですが、この林道は、距離18km、標高差1,100mのオフロード。これまでに走った中で最長のオフロード東俣林道(片道距離28km、標高差450m)よりはるかに厳しいスペックです。上りはかなりの過酷さが予想されるので、まずは下りでルートを偵察することにしました。
  • スタート地点をどこにするか
    下りルートを選択するとスタート地点は、長野県側になります。林道基点となる三国峠に最も近い駅は、小海線信濃川上駅で、峠まで約20kmです。高尾発5:14の中央線に乗れれば、8:30@信濃川上ですが、前泊しない限りこの列車には乗車できません。ちなみにボラザジィさんは、自走してこの列車に乗車されていますが、私にその根性はありません。乗車可能な列車で行くと、9:58@信濃川上となってしまいます。もう少し早く到着できないかと小海線の時刻表を眺めていると、信濃川上の20km手前の小海までなら8:50に到着できることが判明。私の走力だと時速20kmなので、後の列車とほとんど差がありませんが、小海から信濃川上区間で汗をかいてウォームアップを完了させた分は早かろうと、小海からスタートすることとしました。ちなみに、塩山スタートで大弛峠を越える超健脚ルートは、はなから除外しています。

水曜の帰宅後、タイヤをグラベルキングに交換、慌ただしく準備を整え、木曜朝4:30に自宅を出発しました。

6:28@東京発金沢行きのはくたか551号に乗車。東京駅を出発した時点では自由席はガラガラで容易に車両最後尾の3列シートが確保できました。

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はくたか551号

まずは腹ごしらえと、東京駅で購入した「小江戸旅弁当」でカロリーを備蓄します。この手の渋めの弁当の方が好みの年齢です。

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小江戸旅弁当

ガラガラだった列車に、大宮と高崎から新幹線通勤と思われる人達がドドッと乗り込んで来て、あっという間に乗車率は80%となりました。

青空を期待していたのですが、高崎通過時点では曇り空。顔色も曇りましたが、県境のトンネル群を抜けるとスッキリとした青空が広がり浅間山の姿もクッキリ。思わずニンマリします。

7:43@佐久平着。小海線JR東日本ですが、SUICAが利用できません。新幹線の改札横の切符売り場で乗車券を購入してから小海線のホームに移動する必要があります。ちなみに私は小海線のホームまで行ってしまい、乗車券を買いに戻りました。

8:06@佐久平発。小諸からやって来た列車は、通学の高校生で混雑していました。若者達の冷たい視線を浴びながらかろうじて乗車します。平日輪行の場合、通学時間帯の列車は要注意です。高校生諸君は、次の岩村田で下車して行きました。

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ディーゼル発電で生み出した電気を利用するハイブリッド車

8:52@小海駅着。終点の小海で下車したのは私を含め5人だけ、うち3人は登山客でした。駅舎から離れたホームに到着したので、重い自転車を抱えて跨線橋の階段を上り下りするのか〜と思いましたが、そこはローカル線、線路を横切って歩いて行けました。

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小海駅

9:11@小海駅をスタート。小海から川上村へ至るルートとして県道2号線があり、交通量も極小であることが予測できたのですが、標高1,610mの馬越峠を越えなければならず断念。小海線沿いに走る国道141号線ルートを選択しました。しかし、交通量の多い国道141号線はできるだけ避けて地元道を走ります。

スタート直後から黄金色に染まった田圃八ヶ岳を眺めながらの極上サイクリングとなりました。今日の服装として、薄手の長袖インナーに半袖ジャージ、下は登山用のハーフパンツを選択しましたが、ちょうどいい塩梅でした。

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佐久方面を振り返って撮影

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収穫直前の田圃を守るのは、案山子ではなく凧

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八ヶ岳

9:33@松原湖駅のところで小海線を横断すると地元道も終了、R141に出ます。幹線道路とあって、3分おきに大型車を含む車の一団が追い抜いて行きます。

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松原湖

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国道141号線

9:41@南牧村へ突入。気温25℃ですが、標高1,020mは爽やかです。この地域の地名標識は必ず標高が併記されています。

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南牧村

南牧村役場の前のコンビニで食料調達。

ム、ム、南牧村役場?
確か下仁田から御荷鉾スーパー林道起点の観能へ走った時も南牧村を通過したよな〜
あの村の中心はここか?
でもここは長野だよ〜

と混乱します。そうなんです、群馬県甘楽郡南牧村(なんもくむら)と長野県南佐久郡南牧村(みなみまきむら)、南牧村は2つあるのです。ややこしいです。

10:19@海ノ口でR141を離脱し、地図で見つけた地元道に再び入ります。屋号が書かれた蔵や、古民家風の佇まいの家並みの集落を抜けて行く静かな道でした。

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地元道は県道68号線に合流しますが、K68もまた静かです。

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県道68号線

10:35@レタス畑が広がる佐久広瀬まで来ると特徴のある姿の山が見えて来ます。気になってAR山ナビで山の名前を調べて見ると「男山(標高1,851m)」と教えてくれました。スマフォで山を撮影するだけす。いつも山の名前がわからずモヤモヤするのですが、今日はスッキリ。何とも便利な世の中です。

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男山

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佐久広瀬

今日は、日本最長の河川信濃川となる千曲川を遡ります。茶色は川底の色、水は透明です。

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千曲川

佐久広瀬の集落を通過すると川上村へのヒルクライムが始まります。森の中の道です。10%超区間もちょこちょこと出現し、この日一番斜度がきつかった区間でした。

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11:00@峠を越えると川上村です。帰宅して調べたところ峠の名前は大蔵峠でした。川上村の五つの峠(馬越峠三国峠・大弛峠・信州峠・大蔵峠)、残すは馬越峠です。

一本後の列車よりも1時間遅れて信濃川上に到着しましたが、ここまで楽しく走れたのでノープロブレムです。小海線に沿って小渕沢、佐久平間を走るルートは面白いというのが今回の発見でした。

峠からは、小海線の鉄橋が見えたり、眼下の川上村が見えたりと、なかなかの景色なのですが、樹木が邪魔でオープンな撮影ポイントありません。

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大蔵峠

峠から下ると、千曲川沿いにレタス畑が広がります。K68は千曲川を渡り左岸を遡上しますが、私は右岸の農道をチョイス。三国峠は20km先、まだその気配はどこにもありません。

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川上村の農道を行きます。

川上村の主役は、トラクターでした。収穫したレタスを運搬する大型トラクターが縦横無尽に走りまわっています。後ろからゴォーという音が近づいて来ると脅威ですが、村の活気を感じます。

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農道はやがてK68と合流し、いくつかの集落を通過します。川上村中心部にあるナナーズがラストコンビニですが、各集落毎に食料品を扱う個人商店がありました。

11:42@金峰山登山口の廻り目平への分岐点。大弛峠から川上牧丘林道を下るとこの場所に至るはずです。ガレガレの未舗装路を走破しなければ辿り着けないタフなルートですが、一度は走ってみたいものです。

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11:55@川上村に突入して1時間弱、ようやく三国峠にアプローチするスタート地点に到着しました。三国峠は左(川上村道192号梓山線)、右は甲武信岳の登山口である毛木平(もうきだいら)に至ります。

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梓山分岐(左;三国峠、右;十文字峠)

左折しても、しばらくは農道のような道を行きます。三国峠は写真前方ですが、写真左手方向から回り込んで行きます。

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12:05@千曲川にかかる小さな橋を渡ると、道は大きく方向を変えて原生林の森へと入って行きます。そして三国峠ヒルクライム(距離6km、標高差350m)がスタートしました。

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千曲川源流

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三国峠HCスタート

私でもペダルを回しながら上れる斜度の勾配(5〜6%)です。が、廻せるが故に心拍数は高い水準で推移します。高負荷を一定時間維持するトレーニングをするのであれば、このくらいの斜度の場所が最適と分かりました。

週末は、オフロード好きのバイクが頻繁に行き来するようですが、平日とあって遭遇したバイクは3台だけです。自転車は皆無です。

 12:39@広葉樹の森が、カラマツの森へと変化したことで、それなりの標高に到達していることに気づきます。既に標高1,500mを越えているのですが、ここまで視界の開けた場所はなく、高さを全く意識せずに上って来ました。

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12:53@頭上が開けて来たので峠は近そうです。気づけば食料調達のコンビニで休んでから既に3時間が経過しています。お腹も減って来ました。

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13:02@三国峠に到達。峠は、青空へと続く道でした。

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三国峠