Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

信仰とスキー場の木曽御嶽山

八月の第一週が会社の夏休み、今年はどこを走ろうかとあれこれと考えていました。直前まで東北最深部への遠征を考えていましたが、梅雨明けと同時に猛暑が日本列島を襲います。誰もいない山中で体調不良でダウンというのは、余りにリスクが大き過ぎて断念。やっぱり涼を求め高地へ行こう!と、自転車で行くことのできる2,000m越えライドで唯一未訪の木曽御嶽山に行ってきました。

2,000m越えライドで御嶽山が最後となったのは、横浜からの交通アクセスの悪さです。輪行するとなると、AM6:00に根岸を出発して名古屋経由で木曽福島へ到着するのがAM9:24です。名古屋経由となること自体も驚きでしたが、自転車を組み立て御嶽山へ出発できるのは10:00となります。木曽福島の標高(755m)を考えると、既に気温は上昇し、王滝村に辿り着くまでにダウンしてしまいそうです。ということで車載することとしましたが、目的地の王滝村は自宅から288kmもあり、遠いことに違いはありません。AM4:00に自宅を出発しましたが、途中で仮眠したので、ベースとした牧方ダム駐車場(標高880m)に到着したのは、AM9:15となってしまいました。

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牧方ダム駐車場

9:46@自転車を組み立て、トイレを済まし、熱中症対策に濡れタオルを首筋に巻き、御嶽山田ノ原を目指し、標高差1,300mのヒルクライムをスタートしました。

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御岳湖

6km先の王滝村中心部を目指し、御岳湖左岸のフラットな県道256号線を走りましたが、これはちょっとしたルート選択ミス。左岸は日当たり良好、直射日光を浴びて体温が急上昇します。ここは木陰たっぷりの右岸の道が正解でした。

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御岳湖左岸の道

9:55@鞍馬隧道。交通量は少ないのですが、最近、トンネル内での自転車事故が発生しているので、ライトを点灯して突入しました。

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鞍馬隧道

10:09@湖岸を離れて上りに転じると御嶽山の道標。いよいよヒルクライム開始です。

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御嶽山ヒルクライムのスタート

王滝村中心部を通過するとWelcome 10%のお出迎えです。一気に高度を上げ、湖岸の道を眼下にとらえます。

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10:20@御嶽神社山門前を通過。ズズッと奥まで続く石段を見て、お参りは帰路にすることにします。

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御嶽神社

スタートから30分で首に巻いたタオルが乾いてきました。今日は、水場をフル活用して進む必要がありそうです。

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水場も信仰モードです。

序盤は斜度6、7%。しかし、日陰のない直線的な上りが続きます。早くもオーバーヒートしそうです。

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二合目

道沿いには、たくさんの石碑が鎮座しています。霊神碑と呼ばれる御嶽山信仰の石碑群で、登山道周辺に二万基以上が建立されているそうです。

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霊神碑

10:46@三合目を過ぎるとようやく道沿いに木陰が現れます。これで何とかオーバーヒートを免れそうです。

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沢筋の冷気が心地いい〜〜!

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10:57@清滝の案内板がありました。この辺りで標高1,200mです。清滝は、御嶽山を信望する行者が登拝する際に必要とされる百日間の精進潔斎する行場だそうです。木立に覆われ、道路からは見えませんが、斜面上方に白い水飛沫が微かに見えます。これは行くしかないか!と急斜面を登って行きました。

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滝は、豪快な天然シャワーでした。ここは、思い切って滝行すればよかったか?

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清滝見物に要した時間は約20分、目的地の田ノ原までまだ標高差1,000mあります。黙々とペダルを回し続けます。交通量は少なく、広い道幅を目一杯利用して走ることができるので、体への負担は少ないです。

11:45@十二大権現(標高1,300m付近)。途中で追い抜いていった観光バスが停車しています。バスから降りてきたのは白装束姿の皆さんでした。ああ、信仰の山!と実感しました。

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十二大権現

11:55@視覚的にクラクラする景色です。これもまた修行と頭の中を空っぽにして、この直線を乗り切ります。

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御岳高原の直線的な登坂

12:06@こもれびの湯のところで、日陰を見つけて休憩。エナジーゼリーと梅おにぎりでエネルギーを補給します。標高も1,400mを越え、日陰にいれば爽やかです。

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見晴らしの良いコーナーが立て続けに現れ始めます。空気が澄んでいれば、南アルプスの山並みがドーンと見えそうな場所ですが、この日は水蒸気が多くて残念な景色です。

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12:54@五合目の八海山神社に到達。新興宗教のシンボルのような「め」ですが、この神社の御神水は眼病に効くとのことのモニュメントです。

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八海山神社

八海山エリアを通過すると、スキー場ゾーン(標高1,600m)となります。御嶽山HCは、ここから斜度がアップすることを、事前の情報収集で入手していました。スキー場のHCというと、白馬の黒菱林道を思い出し、戦々恐々として突入します。同時に雷鳴も聞こえてきてピンチです。

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序盤のゲレンデ部分は、それほど厳しくありませんでしたが、林間パートに入るとじわじわと斜度がアップして行きます。

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中盤のゲレンデ部分には、一部きついところがありましたが、休める斜度の部分を交えての上りです。

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斜度が緩んだところで、ゲレンデに咲く花を撮影して一息つきます。

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13:42@特徴的な岩壁のポイント(標高1,950m付近)。疲労も蓄積し、この辺りからヘロヘロ状態になってきます。道全体を利用して10%を越えないラインどりで上って行きました。

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おそらくこれが最後のリフトでしょう。ゴールは近いと自らを励まします。

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14:15@ようやくフラットで視界の開けた場所に出ましたが、今日の眺めはイマイチ。日が差してきましたが、時々、ゴロゴロと音がします。

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フラットゾーンの先のきついコーナーを曲がると、富士スバルライン五合目直前のバス駐車エリアのような大空間が出現し、200m先にゴールの田ノ原天然公園が見えてきました。

14:27@田ノ原到着。自転車で行ける2,000mライド、全ポイントを制覇です。

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田の原天然公園、最後の200mが意外ときついです。

ゴールの写真を撮影し、ホッとして首を捻ると、

あれれ!!

御嶽山(標高3.067m)が鎮座していました。今日はどうせ雲の中と諦めていたので感激です。

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木曽御嶽山

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この辺りが頂上でしょうか?

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記念撮影の定番ポイント

富士山五合目や乗鞍とは違い、人影まばらで閑散としていました。寒いのでは?と思っていましたが、ちょうど良い気温です。

14:49@昭和チックな雰囲気のレストハウスでご褒美ソフトクリームを購入し食べていると、雲が出てきて、あっという間に山頂部分は隠れてしまいました。本当に絶妙のタイミングで到着したようです。

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14:55@雲行きが怪しくなってきました。撤退開始です。帰路には、ざる蕎麦で昼食、御嶽神社参拝などのイベントを計画していましたが、全部パスです。

16:12@途中でポツリポツリ雨粒が落ちてきましたが、本降りには至らず、濡れずに牧方ダム駐車場に辿り着くことができました。

走行距離:55.1km、獲得標高:1,209m、消費エネルギー:1,673C

この日は、木曽福島で宿泊。夜、翌日の天気を確認すると、な、なんと、木曽地方は昼過ぎから雷雨の予報。う〜む、ピンチです。