Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

好景観&極上グラベルと悶絶激坂の金ヶ岳林道

完全に出遅れた春のシーズン、嶺方峠、安倍峠と、これまで訪れたことのない峠に狙いを絞って走っていますが、第三弾は、観音峠と木賊峠に照準を当てていました。いつものように、皆さんのブログから情報収集を行なっていると、林道ツーリングの有名ブログ(林道ナレノカワ線)の記事が目に止まります。そこには、観音峠へ至る好景観未舗装林道として金ヶ岳林道が紹介されていました。久しぶりのグラベルとなるので少し不安でしたが、路面状況は良好のようです。これは行くしかありません。すぐにルートを引こうとしたのですが、、、

金ヶ岳林道ってどこにあるの?

山梨県林道通行規制情報のページにも、金ヶ岳線という林道はありません。地図上にもそれらしき道がありません。ブログの記事から林道前山大明神線と接続していることは分かったので、Googleマップを衛星画像に切り替えてそれらしき痕跡を探索、金ヶ岳線と思われる道筋をようやく確認できました。距離9km、標高差450m、平均斜度5%、なんとかなりそうです。衛星画像を頼りにルートをトレースしてガーミン用のデータを作成しました。

2021.05.15 林道の名称を"南ヶ岳林道"と記載している箇所を"金ヶ岳林道"に修正しました。

6月1日(土)、本日のベースは、道の駅韮崎です。先週は暑さに苦しめられましたが、今週は快適な気候です。

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道の駅韮崎

今日は、

道の駅→南が岳林道→観音峠→木賊峠→瑞牆山(→松平林道→信州峠)→道の駅

という周回コース。瑞牆山から先は、体力次第のオプション。道の駅は、標高400m付近、木賊峠は、1,670mなので、今週も標高差1,270mのヒルクライムです。

7:20@道の駅をスタート、まずは瑞牆山への道と同じく塩川を遡上します。

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塩川

瑞牆山へ向かう際は、塩川左岸の県道23号線がオススメです。右岸の県道604号線よりも圧倒的に景色が良いです。南アルプス八ヶ岳を背景に、美しい田園風景が広がります。撮影ストップの繰り返しとなるのが難点です。

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鳳凰三山甲斐駒ケ岳

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八ヶ岳

8:23@茅ガ岳広域農道との交差点。瑞牆山へ行くときは左折しますが、今日は右折します。

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県道23号線 右折ポイント

8:25@茅ガ岳広域農道を100m程走り、ビンテージGC入口を左折します。ゴルフ場に至る道は激坂が定番ですが、ここは斜度10%で勘弁してもらえました。

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茅ガ岳広域農道 左折ポイント

8:34@ゴルフ場入口を通過すると前山林道の起点でした。しばらくゴルフ場の横を上っていきます。交通量はゼロ、地元の車すら通りません! 斜度はそこそこありますが、木陰の快適な道をマイペースで上っていきました。

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林道前山線 起点

8:44@分岐が現れました。2つの道の真ん中に「林道前山大明神線」の看板が立っています。

どっちだ????

右の道には侵入防止のチェーンが張られているので、条件反射的に右へと進みかけたのですが、こちらはゴルフ場を含めたリゾート施設の敷地内への道でした。左が正解です。

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林道前山大明神線

蝉の合唱を聴きながら前山大明神線を上って行くと、重低音のリズムが聞こえてきました。バイクや乗用車のエンジン音ではありません。何だろう?と思いつつ、カーブを曲がると、なんとダンプカーがやってきました。それも4台続けてです。この道幅ですので、エンジンブレーキをフルに使って慎重に下って来ます。もちろん私は降車して道の端へ寄り安全を確保です。

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8:59@金ヶ岳林道入口に到着。ゲートはフルオープン、ナレノカワ氏のブログの写真の通りですが、どこにも「金ヶ岳林道」と確認できる銘板はありません。

本当にここでいいの?

と不安になります。

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金が岳林道 入口

林道入口の写真を撮っていて気づきました。

さっきのダンプ、ここから来たんだ!

轍の跡が、それを物語っています。

一体この先どんな工事やってんだ?

とさらに不安になりました。

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ダンプの轍跡

不安を抱えながら恐る恐る金ヶ岳林道に侵入しましたが、全て杞憂、そこには極上グラベルロードが待っていました。

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極上のグラベルロード

何とも走り易い、よく踏み固められた路面です。先ほどすれ違ったダンプの太いタイヤで砂利が押し固められ、素晴らしいフラットダートに仕上がっていました。後で判りましたが、この林道には残土処理場が4箇所あり、ダンプはそこを定期的に往復しているようでした。

極上グラベルをルンルン走って行くと、いつのまにかそこそこの標高まで上って来ていました。眼下の町並みは須玉付近、その先に南アルプスが聳えます。

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南アルプス

9:16@この林道の好景観ぶりをさらにアピールするポイントが現れます。絶景と呼ぶのは少しオーバーですが、いい眺め、好景観を連発です。

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このグラベルロード自体が堪らない!

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八ヶ岳

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塩川ダム鹿名峡大橋、横尾山、信州峠方面

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瑞牆山金峰山

林道に入ってそろそろ1時間が経過しますが、何とも誰とも遭遇せず、完全なひとり旅です。

9:48@山中に突如立派な橋が出現、金ヶ岳大橋でした。

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金ヶ岳大橋

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横尾山方面@金ヶ岳大橋

この林道、ところどころにコンクリート舗装があります。斜度の強い部分を舗装してあるようでした。それでも全体の80%が極上グラベルです。

そして激坂区間が始まりました。ここまでの流れから、200, 300mも進めばここは突破できると踏んで果敢にチャレンジしたのですが、、、読みが外れました。進めども進めども斜度は緩みません。ついにギブアップ、休憩しました。

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悶絶激坂区間

結局、この斜度10%超区間は、1.5kmあったようです。こんなに長いのならば無理せず体力温存を図るのだったと後悔です。

10:14@ようやく激坂区間を突破。再び、極上グラベルの道になります。この辺りで、白いランクルとすれ違いました。

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10:33@広い空間へと向かうコーナーが見えると、いつもワクワクします。

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大規模な伐採区間に出ました。大きくカーブしているので、視界の山並みが変化していきます。

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伐採絶景区間

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横尾山、信州峠

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八ヶ岳

10:53@休憩ポイントを探していたのですが、適当な場所が見つからず、道端の木陰で休憩することとしました。ガードレールにもたれて梅おにぎりをほうばっていると、あの重低音が聞こえて来ます。朝すれ違ったダンプカー達が戻って来ました。あのランクルとはどうやってすれ違ったのでしょうか?

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カーブの先に残土処理場がありました。

11:09@楽しかった金ヶ岳林道も終了です。林道観音峠大野山線に出ました。

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観音峠側から撮影した林道出口

南ヶ岳線は、期待以上の好景観、極上グラベルの林道でした。今回と逆方向に走れば、あの激坂区間も気になりませんし、日曜日なら残土処理もお休みでしょう。マニアの方にはオススメの道です。

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金が岳林道マップ

11:14@観音峠大野山線をひと上りしたところに観音峠(標高1,373m)の看板がありました。曲岳登山口がそばにあり、登山者の人影がちらほらと見えます。

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林道観音峠大野山線

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観音峠

観音峠からは高原の快走路でしたが、金ヶ岳林道の激坂で酷使した脚が、休ませてくれ!と訴えます。ルート終盤の瑞牆山への上りのことも考え、木賊峠までは脚の回復優先で暢んびりと行くことにしました。

新緑が鮮やか、吹く風は爽やかです。

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林道小森川線の分岐

木賊峠までの区間は木立に阻まれて眺望はありません。適度に伐採して展望台を設置すればと思いながら進みます。

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八ヶ岳

何とか見つけた隙間から八ヶ岳の写真を撮っていると、自転車に訪問者がやって来ていました。バーテープに付いた汗がお気に召したようで、私が近づいても逃げようとしません。それどころか、しばらく自転車を追いかけて来ました。

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ヤマキマダラヒカゲ

12:26@木賊峠(標高1,670m)に到着。最後の1.5kmで100mアップは疲れた足には堪えました。

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写真からイメージしていたよりも広い休憩スペースです。あまり期待していませんでしたが、富士山は何とか頂上部分だけが見えました。

待望のベンチに腰を下ろし、おにぎりと大福餅でエネルギーをチャージ。ベンチに寝転んでまったりしていると、自転車の二人連れが到着しました。この日、自転車と遭遇したのは、木賊峠から本谷川渓谷の区間だけでした。

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12:50@瑞牆山へ向けて出発します。クリスタルラインを下っていきます。

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クリスタルライン

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金峰山

木賊峠からの道の半分がコンクリート舗装です。特に後半部分の路面は荒れていて、手と腕に強い振動が伝わり、疲れるダウンヒルでした。

13:07@標高差400mを一気に下り、本谷川渓谷に到着。ここから瑞牆山荘まで、300mの上り返しです。もはやパワーは残っていないので、ファイナルローのギアでゆっくり上っていきました。

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本谷川渓谷

13:52@瑞牆山荘到着。山荘周辺には、この日も車が多数駐車しています。

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瑞牆山

ソフトクリームでも食べようと売店の窓口へ行くと、ラーメンの写真があります。山ラーへの憧れから思わず注文しました。かなり汗をかいて塩分不足になっていたようで、スープの塩気で生き返りました。

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醤油ラーメン 600円

14:17@瑞牆山は3回目ですが、今回がもっとも天気に恵まれ、青空を背景にその姿を堪能できました。

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瑞牆山自然公園から松平林道(未舗装)で信州峠というオプションを用意していましたが、もはやその余力はありません。大人しく撤退することにします。

15.06@黒森で振り返り、瑞牆山に別れを告げます。

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15:20@南ヶ岳林道から見えた鹿名峡橋。塩川ダムは、ほぼ満水状態でした。

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塩川ダム、瑞牆湖

16:00@無事に道の駅に帰着。「ゆ〜ぷるにらさき」で汗を流し、ゆっくり温泉に浸かって疲労回復。この日の中央高速は、渋滞もなく、スムーズに帰宅できました。

 

走行距離:70.9km、獲得標高:1,696m、消費エネルギー:2,118C