2018-紅葉狩りライド:ディープな丹沢を超えて紅葉狩り
平日は秋の好天なのに土日は傘マークと、天気予報にヤキモキする一週間でした。最終的に傘マークはなくなりましたが、一日中曇マークの予報ですので、積極的に遠出をするモチベーションは湧きません。自走可能で紅葉見頃の場所を探すと、宮ヶ瀬、箱根、丹沢湖といった辺りです。宮ヶ瀬は裏ヤビツが通行止のためコース的に面白くありません。箱根は混雑しているでしょう。となると残るは丹沢湖です。
普通に山北から丹沢湖にアプローチするのでは面白くないと、ディープな丹沢越えの秦野峠ルートを選択しました。2年前に初めて秦野峠林道を走りましたが、神奈川県内にもこんなに山深い場所があるのか!と圧倒されました。今回は秦野峠へ通じるもう一つのルートである虫沢林道を走ります。「虫沢林道=ガレた未舗装」というイメージでしたが、調べてみるとこの数年でかなり舗装化が進んでいるようです。
6:20@江の島水族館横の定点ポイント。今日は太陽光の恩恵にはあずかれないだろううと冬用ジャージを着用しました。朝の気温がだいぶ下がってきましたが、冬用ジャージで冷気をシャットアウト。ここまでは正解でした。
ヒルクライム開始地点まで60km走らなければならないので、平塚のデニーズで朝食を取り、十分にエネルギーを補給。金目川を秦野へ向け遡ります。
8:07@快晴。あれれ、何だか天気がいいぞ???
秦野市街を水無し川に沿って走ります。途中、コンビニで食料を調達。日差したっぷりなので、冬用ジャージでは暑くなってきました。
9:01@渋沢の住宅街を抜けるといきなり山里の風景に変わるのですが、大規模な工事が行われていました。第2東名の工事です。数年後にはこの景色の真ん中に高速道路がドーンと出現して、かなり雰囲気が変わりそうです。
斜度が徐々にアップしますが、表丹沢の山々と並走するためか、気分は高揚していきます。山の上部は既に落葉していますが、中腹より下はそれほど色づいてはいません。奥多摩や奥秩父の山を見てしまうと、丹沢、箱根の紅葉は今ひとつです。山が隈なく開発されていて、紅葉の彩に欠けます。
この付近の側溝には透明度の高い水が勢いよく流れています。つい先ほどまで街中にいたことを思うと驚きの透明度です。
9:15@三廻部林道入口(右折)を今日は直進します。紅葉のアピール具合によっては、三廻部林道、秦野峠林道という前回と同じルートも考えていましたが、山の色に強く惹きつけられる要素はなく、当初の計画通りに虫沢林道に向かいました。
軽いヒルクライムをすると分岐に出ます。土佐原林道の標識がありました。この分岐を左へ進み、ゴルフ場(太平洋クラブ相模コース)の中を寄へと下って行きます。寄側の斜度は厳しく、渋沢方向に走る際は覚悟が必要です。
9:35@田代橋で中津川を超えます。
9:37@虫沢川の谷戸口橋は渡らずに左折します。「はなじょろ道」の案内標識にしたがって進めば迷いません。
はなじょろ道とは、明治末期まで虫沢地区と山北町の八丁地域を結び、生活道であると同時に花嫁さんが通った道でもあることからこう呼ばれてきました。約100年の時を超えて、虫沢古道として蘇りました。
<松田市HPより>
9:45@再び、分岐。ここも「はなじょろ道」の看板が指す右へ進みます。左へ進むと尺里峠を経て山北に至ります。
虫沢の集落からひと上りするとダートが現れました。未舗装区間は林道に入ってからと思っていたので、意表を突かれ一瞬動揺しましたが、よく締まったフラットな路面で特に問題はありませんでした。
9:51@虫沢林道起点から舗装路が復活します。いつもと逆のパターンです。
この虫沢林道は地図上途切れていて、ガーミンで正確なルートを作成できず、峠までの距離、勾配等が不明でした。林道起点の標識でようやく全長7.64kmという情報をゲット、峠まで時速5kmで90分くらいか?と見当をつけます。
10:05@虫沢林道ゲートは両サイドを石垣で固めてありました。登山者用の通路が右側にあります。今週もここから自己責任ゾーンです。
序盤は、断続的に斜度10%超区間が現れるタイプの林道でした。カーブの大外を通過したにも関わらず、ガーミンが斜度15%を表示したりします。陽の当たるところではオーバーヒートしそうになりますが、日陰は冷んやりして、体温コントロールが難しいです。
路面は林道としては最高レベル、というか、舗装後それほど時間が経っていない様子でした。
注意しなければならなかったのは落石です。落ち葉に埋もれていたり、落ち葉と同じような色で見分けがつきません。注意していても時々乗り上げてバランスを崩しました。
10:29@谷向こうの斜面に白いガードレールが見えます。よくある景色ですが、このポイントが最難関区間でした。写真を撮影している場所から一旦下って沢筋を越え、そこから崖上めがけて一気に上っていくのです。
沢筋を超えると路面はコンクリート舗装となりました。ヤッパリ!
抵抗を試みましたが、斜度15%超の激坂にギブアップです。でも早めにギブアップして正解でした。私にはこの巻貝はとても上れませんでした。
ガードレール地点から下を覗くと、50mは高低差がありました。キッツイはずです。
10:44@タカノス沢の橋のたもとで休憩。
エネルギー補給しながら見上げた秋空、今シーズン一番の天気です。ジャージのファスナーを全開してクールダウンします。冬用ジャージは失敗でした。
10:54@峠を目指して出発。
11:05@ついに未舗装路が登場しました。しかし、斜度は緩く普通のロードでも十分走破できるダートでした。この場所は、雨で路面が流出する可能性が低いので、未舗装で残っているようです。
渋沢、秦野方面が一望できるビューポイント。霞んでいなければ、相模湾まで見えそうです。
すぐに舗装路が復活しました。未舗装区間は1kmもありません。
今度は丹沢の山並みがド〜ンと現れました。なかなか眺めのいい林道です。
北側の斜面に入ると、道が落ち葉で埋め尽くされます。どこにトラップが潜んでいるかと戦々恐々でしたが、ここまで積もるとどうしようもありません。パリパリと音を立てて強行突破しました。
尾根筋に出ると道は下りに転じ、谷向こうには秦野峠林道のガートレールが見えてきます。
11:34@秦野峠に到着。標高はヤビツ峠より低い740m程ですが、ディープな場所にあるので、かなりの達成感があります。この日は、登山者とも出会わず、完全なボッチライドでした。
この時間になっても雲は少なくいい天気です。となると秦野峠林道(丹沢湖側)から富士山が見える可能性が大です。このチャンスを逃す訳にはいかないと、昼食休憩お預けで先を急ぎました。
神奈川県の林道情報では、秦野峠とブッツェ峠間(しんなし橋から虫沢林道分岐までの区間)は、台風24号の影響による土砂崩落のため通行止となっています。伽藍橋へ向けて下り始めると、路面上の障害物量がどっと増加しました。
11:45@伽藍沢橋を通過。ここからブッツェ峠への上り区間の状況はさらに悪化します。土砂が流入した場所は、押し歩きで超えました。斜度12%にギブアップ寸前だったので、ちょっとホッとしました。
12:12@ブッツェ峠に到着。何もない峠ですが、眺めはいいです。ここも休憩せずに先を急ぎます。
丹沢湖への下りでは、期待通り富士の姿を拝むことができました。富士山ポイントが次々登場します。
路面状況は、かなり深刻です。もともと多くの落石が認められましたが、斜面崩落により大量の土砂が流れ込んでいます。一部ではアスファルトが流出していました。流入した土砂を片付けても、今年のような台風が来襲すると元の木阿弥となりそうです。早期復活は厳しそうです。
時速10km〜20kmにスピードをコントロールしながら安全第一で下ります。油圧式のディスクブレーキのおかげで握力がなくなる心配はありませんが、危険かなっと思ったら一旦ストップ、状況を慎重に観察して”乗る/歩く”を判断しました。
たくさんの砂防ダムが設置されています。山は紅葉していますが、褐色中心なので彩がありません。
13:18@丹沢湖に到達、人のいる世界に生還しました。虫沢林道起点からの約18kmに3時間30分要しました。
玄倉川橋からは、西丹沢の盟主である檜洞丸がはっきり見えました。
肝心の丹沢湖の紅葉ですが、一部紅葉という状況でした。湖畔の最も日当たりの良い場所だけは色付いていましたが、それ以外はまだ青葉も多かった印象です。10月に雨が多かった影響もあるのか、色合いも茶色がかっていました。
丹沢湖畔をグルっと周ったところで、ドット疲労が溢れ出してきました。富士山を拝むための無理のツケが回ってきたようです。予定では、国府津から輪行で帰宅するつもりでしたが、弱気の自分が「無理!」と囁き始めました。
なんとか道の駅「山北」に辿り着き、休憩します。とにかく何か食べようとざるうどんを注文したところ、ペロッと美味しく完食。つけ汁の塩気が効いたのか、気力が少し回復しました。松田付近でレッドブルを注入して、なんとか国府津まで走り切りました。
紅葉に関しては、大ハズレのルートでしたが、秋晴れを満喫できたし、念願の富士山&丹沢湖を見れたし、計画通り走り切ったので、良しとしましょう。
ガーミンで記録した今日のルートのメイン部分です。虫沢林道は、随分と蛇行しているのがわかります。
走行距離;115.3km、獲得標高:1,472m、消費エネルギー:2,447C