Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

富士北麓紅葉巡り・・・のはずでしたが、、、

実は、10/19(金)、10/20(土)の一泊二日で秋の紅葉遠征を計画していました。当初、会津鬼怒川線会津高原尾瀬口からスタートして桧枝岐村付近で宿泊、翌日、奥只見湖を堪能して折枝峠を下り、上越線浦佐から新幹線で帰京することを考えていました。しかし、突然、

国道352号一部通行止めについて || 尾瀬檜枝岐温泉観光協会

という情報が流れます。な、なんと10/19から11/15でR352(御池〜新潟県境)が工事通行止め、そのまま冬季閉鎖に入るとのことです。これで尾瀬ブナ平の紅葉は夢と消えました。ならばと次に考えたのが秘境秋山郷新潟県中魚沼郡津南町と長野県下水内郡栄村とにまたがる中津川沿いの地域)。私の走力では一泊しないと無理な場所です。走行ルートを入念に作成し、切符と宿を予約して準備万端でしたが、当初晴れマークだった天気が次第に怪しくなり、ついには金曜土曜共に一時雨という悲しい予報となり、泣く泣く二日前にキャンセルを決断しました。

そんなこんなでちょっとガックリ来ていたのですが、10/21(日)は、この秋一番の好天となりそうな予報です。このチャンスを逃す訳にはいかないと目的地に選んだのか富士山麓です。山中湖から富士五合目で標高900m〜2,300mをカバーするので、どこかの標高ゾーンは紅葉してるよね?と、はずれ無しのくじを購入しました。

4:00@自宅を出発。6:08@山中湖畔に差し掛かるとちょうど日の出です。同時に湖面から霧が立ち昇り始めます。これはシャッターチャンス!と慌てて車を停めて、幻想的な景色を写真に納めました。

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6:16@長池親水公園駐車場に到着。現地の様子でベースを最終決定するつもりで、候補地を3つ(山中湖畔、富士散策公園、富士北麓公園)用意していましたが、あっさり山中湖畔に決定です。驚いたことに、この時間で長池親水公園の駐車場はほぼ満車、湖畔のCRから多くの人が富士山を撮影していました。富士山初雪のニュースは聞いていましたが、随分と下の方まで雪があるように見えます。ひょっとすると五合目は雪かもしれません。

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少なくとも午前中は雲一つない富士の姿を拝めそうですので、富士山展望スポットを巡ることにしました。気温5℃、今日は重ね着作戦です。長袖アンダー、半袖ジャージ、長袖ジャージ、ウィンドブレーカーを気温に応じて脱いだり着たりします。当然、朝一番はフル装備です。グローブも2種類持参しています。

6:36@行動開始。最初のミッションは、三国峠へ向かう県道730号線にある山中湖パノラマ台です。

7:18@湖畔から標高差100mのヒルクライムでパノラマ台です。ここも早朝からにぎわっていました。パノラマ台から富士山は南西に位置するので午前中が撮影チャンスです。今日は南アルプスまで見通せます。

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7:38@山中湖畔CRを走り抜けます。次のミッションは二十曲峠です。

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7:59@山中湖畔を離れ、県道717号線を二十曲峠へ向かいました。昨夜の雨で空気が澄み、景色が鮮やかです。

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花の都公園付近から杓子山

8:39@標高差200mのヒルクライムで二十曲峠。ここもアマチュア写真家が三脚を構えていました。

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当初、都留から鹿留林道で二十曲峠というルートを検討したのですが、林道情報を確認すると、鹿留林道は路肩決壊で通行止めとなっていて断念しました。

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忍野村セブンイレブンで休憩。場所が少し移動して新店舗となっていました。新店舗のイートインでコーヒーと餡饅を食べて冷えた体を温めました。ウィンドブレーカは、ここでお役御免です。三番目のミッション、富士吉田口五合目を目指します。

9:27@忍野八海、新名庄川(しんなしょうがわ)からの富士山。桜の名所です。

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9:37@国道138号線富士見公園前で左折して一本裏の道を走りました。富士散策公園駐車場も富士北麓を走る際には便利な場所にあります。

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9:50@県道701号線の長〜い直線の上り坂、いつも地味に消耗します。

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10:05@中の茶屋で長袖ジャージも脱ぎ、グローブも指切りタイプにチェンジ。五合目アタックの準備を整えます。

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これまで二回滝沢林道を走りましたが、いずれも富士山は雲の中でした。また、高い木立に囲まれた林道なので、滝沢林道から富士山は見えない というイメージを持っていましたが、それは全くの認識違いでした。

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富士山はバッチリですが、お目当の紅葉はサッパリ。標高1,500mを越えるとようやく紅葉らしい景色が見られるようになりましたが、期待レベルには程遠い感じです。

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私がノタノタと走っていると、ヒュイーンと音を立ててクロスバイクが追い抜いて行きました。よくよく見れば e-Bike、斜度を全く感じさせない走りに驚愕です。

11:51@河口湖方面や山中湖方面を見渡すことのできるスポットが連続して現れます。

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三合目手前のカーブ付近で振り向くと、頭上に富士山が見えました。

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12:03@三合目に到着。今回もここで昼食とします。昼食の準備をしていると、先ほどのe-Bikeのお兄さんが戻ってきました。

え〜、もう五合目往復しちゃったの!

と衝撃を受けました。私がここから五合目まで往復するには90分は必要です。恐るべしe-Bikeです。

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標高1,800mとなると少し寒くなってきました。ジャージを着込み、指ありグローブにチェンジします。

12:20@五合目へ向けスタートしましたが、予想外の展開が待っていました。

12:26@200m程の区間に渡って土砂が流入していました。これも今年の台風の影響でしょうか。写真で見ると茶色い土に見えますが、実際は細かい溶岩の粒です。後輪がズリズリと流れて乗車できず、早くも押し歩き開始です。

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三合目からすぐの場所でこの状況です。この先も土砂流入箇所がたくさん存在することは容易に想像されます。今日はここで撤退というのが賢い決断でした。しかし、もう少し様子を見ようと先へ進んでしまいました。

12:54@乗ったり押したりして標高2,000mまで来ると斜面に雪?氷?が付着しています。

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その後、カーブを曲がるたびに白い部分が増えて行きます。日が当たらない部分は凍って滑ります。そろそろ引き返えそうよ!と頭の中で理性的な自分が囁きますが、この先どうなるのかという好奇心が勝りました。

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道が土砂に完全に埋もれた区間。これだけの量の土砂となると、重機を使わないと取り除けません。来春まで無理でしょう。

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赤く紅葉したナナカマド。この日、ようやく出会った赤です。

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五合目に近くなるにつれ、白い道と化して行きます。轍の部分は凍っていて滑るので雪の上を歩きます。

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13:44@五合目ゲートはオープンしていました。予想外の形で三番目のミッションも完了です。

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吉田口五合目からの眺望は、これまでの中で最高のものでした。

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河口湖方面

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秩父の山並み、その先に八ヶ岳

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荒々しい断層面

素晴らしい景色を堪能できましたが、どうやって下界に生還するかが問題です。e-Bikeの人は難なく突破したようですが、滝沢林道の状態は最悪です。私の場合は滑る路面を押し歩かねばなりません。もう一つの選択肢は、富士スバルラインです。スバルラインであれば、確実に整備されているはずです。それにスバルライン五合目で温かい食事にありつけるだろうと方針を決定しました。

13:56@1.5km先のスバルライン五合目を目指し出発。この日は、ほぼ無風。日差しを浴びていれば寒くありません、助かりました。

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絶景を眺めながらの雪中行軍です。雪上にタイヤ跡を刻みたいところですが、新雪部分の抵抗は数倍、轍の跡をトレースするしかありませんでした。

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このピークを越えれば、ゴールが見えて来ます。

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14:23@富士スバルライン五合目に到達すると、そこは

ゴーストタウン

でした。

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途方に暮れた数名の登山客と除雪車が数台動いているだけでした。どうやらスバルラインは雪で閉鎖されているようです。

普段は、ズラ〜と観光バスが並ぶこの場所もガラガラです。

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除雪されていますが、部分的に凍結しており、危険がいっぱい

14:27@慎重に、慎重に、ダウンヒルを開始しました。そしてふと気づきます。

スバルライン独り占めじゃん!

できるだけ安全な路面を選んでのジグザク走行可能です。好きなところで立ち止まって写真撮影しても誰にも迷惑をかけません。こんな経験、二度とできないに違いありません。

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紅葉は、スバルライン側の方が格段に綺麗でした。

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四合目まで下って来ると交通整理が行われていました。車両は四合目で折り返しです。大沢駐車場は観光バスで満杯、1kmほどの渋滞も発生していました。

16:30@山中湖に戻ると、ちょうど太陽が富士山の影に沈みます。日の出から日の入りまでフルに楽しんだ一日となりました。

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走行距離:95.0km、獲得標高:1,850m、消費エネルギー:2,404kcal