大弛峠から奥秩父山地最高峰へ
今年は台風の影響で夏休みの自転車旅はワンチャンス、通常の週末ではできないチャレンジを!と色々検討したのですが、結局、暑さを回避するためには高いところへ行くしかないと、大弛峠を目指しました。2年ぶり2回目です。前回、プチ登山の末、辿り着いた夢の庭園からの景色に感動しました。今回は、さらに標高をアップさせて奥秩父山塊の最高峰である北奥千丈岳からの絶景を狙います。
5:43@「道の駅まきおか」をスタート。スタート地点の標高は550mです。今日は、ジャージ、レーパンの下に、長袖のインナーと登山用タイツという服装です。ゴールが2,600mということもありますが、このルートは虫が多いことでも有名なため、肌の露出部分を最小限に抑えました。さらに、防虫スプレーを適宜利用しながら走ります。
2年前は、ここを7:00にスタートしたのですが、このコース最初の難関 葡萄畑の登り坂 で、その斜度と強い日差しに泣きが入ったことを鮮明に覚えています。斜度はどうしようもありませんが、スタート時間を1時間前倒すれば、気温が上がる前にこの難関を突破できます。そんなわけで自宅を3:00に出発しました。明確な目的があるので早起きも苦になりません。
5:56@牧丘大橋から県道219号線に入り、葡萄畑の登り坂 が始まります。まだ、太陽と雲がせめぎ合っている時間帯です。
6:20@杣口(そまぐち)浄水場を通過。日差しが強まる前に林間区間に逃げ込むことができました。既に標高1,000mを突破しています。暑さ対策は完璧でしたが、それでも 葡萄畑の登り坂 は苦しかったです。
6:39@琴川ダムまで8.5kmの「こ」の標識。この辺りから少し斜度が緩みます。
7:07@杣口のサワラ林。K219には、これといった観光ポイントはないので、数少ないランドマークです。
7:26@「ダ」の標識で涼しい木陰の林間コースが終了。ここからは山肌に沿った道となり、頭上が開けます。直射日光を浴びる区間ですが、まだ太陽の位置が低いので、木々が日差しを遮ってくれました。
前方の山肌に白いガードレールが見えますが、あの場所へは、谷を大きく回り込んでいかなければなりません。
7:37@先ほど見えたガードレールのところが、琴川ダムまで2kmの「ム」です。
7:49@鳥居峠に到着。恐れていたほど、ブヨやアブはいないようですが、メマトイだけは時々まとわりつきます。
琴川ダムで撮影した写真は、全てソフトフォーカスがかかったような感じになりました。水蒸気が多いのでしょうか?
7:57@柳平で腰を下ろして休憩、エネルギー補給(おにぎり1+ミニクリームパン1)を行います。8:00になると登山者を乗せたバスが到着し、皆さんタクシーに分乗して峠へ出発していきました。
8:14@出発の準備をしていると、二人連れの自転車が到着。「お先に!」と声をかけて先に出ましたが、30分後には追い抜かれました。
8:21@柳平から斜度10%を500mほど上ると林道川上牧丘線起点(大弛峠まで14km)、断続的に斜度10%超区間が登場する第二の難所のゲートです。
8:38@インナーロー34Tを駆使して難所を突破。ご褒美の平坦区間に突入しました。この区間の爽快感は、私が走った高原路のNo.1です。ビュンビュン駆け抜けてしまうのは惜しいので、暢んびり楽しみながら進みました。
標高は1,600mから1,800m、たくさんの野草が花を咲かせていました。あまり見かけたことのない花を撮影したのですが、帰宅後にネットで調べると、あっさり全て名前が判明したので、そんなには珍しくないということでしょうか。
楽しかった平坦区間も8kmの標識で終了。再び、斜度7%〜9%の上りとなります。
9:59@残り3km。ここまで26kmのヒルクライム、疲れが蓄積して斜度7%も辛く感じます。ペダルを廻せなくなってきました。私を追い越して行く自転車から激励をいただきます。
10:27@残り1km。今回もこの最後の1kmはヘロヘロでした。
10:40@大弛峠到着。いつも通り駐車場は満車です、、、
アレレ、なんか変だぞ!
手書きの「大弛峠 2,365m」看板がなくなってる!!
仕方なく、代わりの記念撮影ポイントを探しましたが、選択肢はあまりありません。
大多数の登山者は大弛峠から五丈岩のある金峰山へ向かいます。往復で8km、コースタイム4.5時間、「金峰山山頂までのコースとしては最も標高差が小さく、簡単に登頂できるルート」だそうですが、既に1,800mのヒルクライムをこなした体には辛すぎです。一方、国師岳と北奥千丈岳へは、木道が整備されていて、往復2km、2時間と初心者向きのスペック。これならなんとかなるだろうと、本日の目標に設定しました。
11:08@エネルギー補給して登山開始します。
確かに歩きやすい木道が整備されていましたが、ひたすら登り続ける事には変わりません。逆に、歩き易いので、うっかりするとオーバーペースになります。過呼吸に注意して、歩幅を狭めてゆっくり一歩一歩登ります。
11:36@登山を開始して30分経過、しんどくて足が止まり始めました。振り返ってみるとなかなかの眺め、少し元気を貰いました。
11:40@木道区間が終了すると、大きな石がゴロゴロ転がる区間となりました。
それにしても角の取れた丸い石ばかりが転がっています。遥か昔には、水の流れるところにあったのでしょうか。
11:46@ほどなく尾根筋に出ると、前国師岳でした。
11:56@国師ヶ岳と北奥千丈岳の分岐点の三繁平(みつぎだいら)です。先に北奥千丈岳を目指します。
12:02@あっさり北奥千丈岳山頂(標高2,601m)に到着。登山ブームで山頂は混雑していることが多いのですが、ここには3組ほどのハイカーいるだけでとても静かでした。
奥秩父山地の最高峰、もちろん抜群の眺めです。雲が多く、南アルプスや富士山は見えませんが、360度の視界は圧巻でした。
12:23@三繁平へ戻り、次は国師ヶ岳を目指します。
12:30@再びアッサリと国師ヶ岳山頂(標高2,592m)に到着。
国師ヶ岳には三角点がありましたが、これと言った眺めはありません。先ほど登った北奥千丈岳が見えるだけです。
13:02@帰路に夢の庭園に立ち寄りましたが、北奥千丈岳からの眺めを見た後では、ちょっと見劣りがします。
13:13@膝に負担がかからないように慎重に下りましたが、それでも30分ほどで大弛峠に到着。登山パートを無事に終了しました。さすがに疲れてげんなりです。
13:22@準備を整え、29kmの超ロングダウンヒルを開始します。
琴川ダムから先は驟雨直後のようで路面が水浸しです。盛大に水飛沫を上げながら走る事になりましたが、ディスクブレーキがここぞとばかり威力を発揮して、安定した制動でダウンヒルをサポートしてくれました。
14:40@とんでもなく暑い甲府盆地に帰着。中央高速は、いつものように小仏トンネルを先頭に渋滞しています。疲れた体での渋滞1時間は辛いので、大菩薩ラインを利用して帰宅しました。初めて車で大菩薩ラインを走りましたが、よくまぁこんなところを自転車で走るもんだ!と我ながら感心してしまいました。
走行距離:58.6km、獲得標高:1,759m、消費エネルギー:1,972kcal