Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

奥武蔵の林道を侮っていました。反省します。

2月は地元の神奈川中心に走ったので、久しぶりに県外へと考えました。だいぶ暖かくなってきましたが、今年の冬は厳しかったので下手に山に入るのも心配です。そこで思いついたのが、飯能から都幾川にかけての奥武蔵の山でした。標高500m以下なので、さすがともう大丈夫だろうと思い、皆さんのブログを頼りにコースを組みます。飯能をベースにして、寄り道をしながら弓立山(標高427m)を目指すコースが完成です。コースを作成していて、このゾーンに多くの林道の存在を確認し驚きました、ゴルフ場も多いですが。組み合わせ次第で、かなりの数のコースが組めそうです。

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5:15@自宅を出発、今週は車載です。ホイールベースが長くなり、車に積めるのか心配でしたが、無事に車載できました。日曜の朝は道が空いているので、国道16号線で飯能を目指しましたが、2時間半ほどかかりました。八王子を過ぎてから結構あったな〜。今回のベースは、高麗(こま)の巾着田公園です。一日500円の有料駐車場ですが、コースへのアクセスが良く、近くにコンビニもあるので、この場所にしました。

8:15@巾着田公園を出発。ここは曼珠沙華で有名な場所ですが、周囲に民家もなく、自然感たっぷりの場所でした。キャンプをしている人達もいました。

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高麗川沿いの地元道を走り始めると、立て看板が設置されています。

3月11日(日)9時半〜12時半
かわせみ街道マラソン大会

げ、げ、今日じゃん!!

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家を出るのがもう1時間遅かったら、交通規制に引っかかっていました。早くこの付近を脱出しなければならないようです。

少し走ると立派な伽藍が見えてきました。高麗山聖天院、勝楽寺というお寺です。朝鮮半島高句麗滅亡で我が国に渡来した高句麗王の菩提を祈るために、西暦751年に建立されたそうです。見事な山門、桜が咲いた景色を見たかったな。

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8:29@聖天院のお隣が高麗神社、マラソン大会のスタート地点でした。この神社も有名なので参拝して山へ入る予定でしたが、先を急ぎます。

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ラソン大会準備中

高麗川CCの辺りから山に進むと山里の景色になりますが、ゴルフ場へ向かう車で意外と交通量がありました。

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8:48@本日最初の林道、宿谷権現堂線の起点に到着。右折すれば林道ですが、直進「宿谷の滝」の看板がありました。そして直進する道は、ダートです。「これは、行くしかないか」と、寄り道決定!

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意気込んで突入したにもかかわらず、ダートは100mほどで終了し、宿谷の滝への遊歩道となりました。遊歩道の起点にトイレがあります。

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小さな渓流ですが、水は岩盤を削って流れています。

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ビィンディングシューズだと滑る遊歩道を5分ほど歩くと滝が見えてきましたが、手前の岩が邪魔でよく見えません。どうするんだと思いましたが、右の階段を登った途中から滝壺側へ降りることができました。

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8:59@宿谷の滝。落差10mほどの小さな滝でした。評価は微妙、夏場なら冷気を求めて来る価値があるかもしれません。

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滝見物を終え、宿谷権現堂線ヒルクライムスタートです。出だしこそ少し急傾斜でしたが、そこを過ぎると平坦部分と坂が交互に現れる階段状の道となりました。ここまで来ると車はいません。自転車ともすれ違いませんでしたが、、、

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9:21@頭上にグリーンラインのガードレールが見えてきました。高度差100mくらいありそうです。あそこまで登るとすると、この先は斜度がアップか?と思ったら、その通りとなりました。斜度10%の登りで高度差を縮めます。まだ、脚も元気ですので問題なしです。

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9:31@奥武蔵グリーンラインに到達。鎌北湖からの厳しい登りが終わる辺りでした。さすがグリーンライン、写真を撮っていると自転車が何台も通過していきます。

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9:41@一気にダウンヒルして鎌北湖を通過。

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次の目的地、桂木観音へ向かうためにゴルフ場越えです。距離は短いものの、斜度10%のヒルクライムでした。ピークのトンネルを抜けると、ネットのトンネル。前回、グリーンラインに行った際にも、ここを通過したことを思い出しました。

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9:57@桂木観音への分岐。反対方向から走って来る自転車とすれ違います。今回のコースでは、至る所で自転車とすれ違いましたので、いつもの孤独感とは無縁でした。

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初めは、桂木側沿いの山里をゆるゆると進みます。曇り空なのが残念な場所です。

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10:08@観光目的?何のために作られたのか理解できない石橋が出現します。この辺りから斜度がグ〜ンとアップして、マジなヒルクライムとなります。

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そして、桂木観音への最後のアプローチ部分は、壁 でした。帰宅後、ルートラボで調べてみると、距離150mで30mアップの斜度20%でした。桂木観音200mの標識を確認したら、ギアチェンジして備えてください。

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10:24@ファイナルロー34Tの助けを借りて、何とか桂木観音展望台に到着。苦労しましたが、ここは頑張ったご褒美があります。前面に山がなく、眺望が開け、毛呂の街並みが見渡せました。冬晴れの日であれば、ここからスカイツリーも見えるようです。

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ここまで来たからには行かねばと、急な階段を登り、桂木観音に参拝。

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参拝後、展望台のベンチに腰を下ろし、景色を眺めながら休憩&エネルギー補給です。

10:46@次の目的地「上谷の大楠」へ向けてスタート。まずは、壁を下ります。壁の写真は、この時に撮影しました。

10:54@一旦下って少し上り返すとT字路に出ます。案内標識には左「一本杉峠」とあります。ここからグリーンラインの一本杉峠へ行けるの?と不思議に思っていると、人声が聞こえ、木立の間からハイカーが現れました。この案内標識は、登山者用ですね。

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走って来た桂木林道

T字路を右へ進み、林道滝の入線をダウンヒル。下ハンを握って、ブレーキの掛け方を練習しながら下ります。

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11:01@下りきったところが県道61号線ですが、県道を走るのは10m程で、すぐに龍ヶ谷川沿いの道に入ります。

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龍ヶ谷川

再び、川沿いの道をゆるゆると上って行きます。今日のコースは、このパターンの繰り返しでした。

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11:11@龍ヶ谷集落のところで鋭角に右折します。

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右折するとすぐに補陀石・宝篋印塔(ほだいし・ほうきょういんとう)がありました。立て札には、先祖の霊を祀る供養塔と書かれていました。

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補陀石の横の道、ジワジワっと斜度がアップしていますが、奥の民家の裏の杉林のところに本日2つ目の 壁 がありました。完全に油断しており、一瞬パニック、訳がわからないまま、必死にピークまで這い登りました。そんな訳でここの写真はなしです。ルートラボで確認すると距離200mで35mアップでした。

11:23@ピークから先は微妙な路面。ボロボロになった舗装路に土を入れて固めたような路面でした。これまでの未舗装路に比べれば、格段にマイルド、距離も短かったです。

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11:30@七福橋(しもかわら橋)を渡ると、あじさい街道に出ます。

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あじさい街道は、デジャブのような渓流沿いの道でした。

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11:43@麦原集落であじさい街道から離脱し、山の中へ入って行きます。すぐに林道妙ヶ沢線の入口がありました。今日のパターンからすると、この先には壁があってもおかしくありません。今度は油断することなく進みました。

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壁こそありませんでしたが、森の中の斜度10〜12%の道です。森を抜けても、斜度は緩みませんでした。

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11:58@ようやく平らなところまで上ってきました。標識には大楠は左と示していますが、右に行っても大楠に行くことができます。少し遠回りになりますが、ロードバイクは、右へ行くのが正解です。

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私はというと、あえて左に曲がって林道山入支線を目指しました。

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その理由は、山入支線の未舗装路が狙いでした。

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この林道、入口付近はフラットダートで全く問題がなかったのですが、すぐにガレた下り坂となりました。単にガレているだけではなく、道の真ん中部分が雨水で削られ、大きく窪んでいました。こうなると降参です。斜度もそこそこあって、転げ落ちようとする自転車をブレーキでコントロールしながら歩き下りました。

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この先、さらに路面状況は悪化します

ようやく乗車できそうな路面に変わってきたところで未舗装路は終了。この未舗装区間は、MTBでないと歯が立ちそうにありません。

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しばらく下るとT字路、左に曲がると林道楠線でした。この坂を登りきったところが大楠でしたが、ここも何気に斜度10%超でした。

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12:18@上谷の大楠に到着。私は、駐車場のガードレールに自転車を立てかけ、徒歩で最後の坂を登りましたが、坂を登りきった民家の裏にバイクラックが設置されており、皆さんそこまで上ってきていました。

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間近で見る大楠は、立派で迫力があります。ところが、写真に撮ると、その迫力が全然伝わりません。

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大きさを強調するために、人や竹林、杉林などを入れた構図にしてみました。この方が少しは大楠の迫力を表現できるようです。

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大楠の下に設置されたベンチで、先に休憩していたローディとお話します。

ローディ:どこまで行くんですか?

私:次は、弓立山へ行く予定です。

ローディ:こっちから行くと、そば打ち道場の激坂ですね。

私:今日はそんなのばっかりだ〜

そして、本日3つ目の 壁 に挑みました。

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そば打ち道場坂(私が勝手に命名しました)は、途中に普門寺というお寺の駐車場があり、そこへ逃げ込んでピンチを凌ぐことができました。駐車場で息を整えて後半戦をスタート。

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前半よりは少しは斜度が緩くなりましたが、最終的に、そば打ち道場坂、距離320mで44mアップというスペックでした。

12:46@そば打ち道場(正式には「いこいの里大附そば道場」)から500mほど下ったところが弓立山の入口でした。そば打ち道場坂を登る必要があったのか?と思いつつ、ヒルクライムが始まります。(ここから先の青空写真は帰路に撮影したものです。)

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平均斜度8%の道を1kmも上るとT字路、反対方向から先ほど大楠のところで激坂情報を教えてもらったローディが上ってきます。

ローディ:あ、そっちから来たんですか。けっこう距離があったでしょう。

私:ゼイ、ハー(やっぱり、下らずに上る道があったのか〜)

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T字路地点から先も斜度10%の登りが続きました。ゴールのゲートはまだかと期待しながらカーブを回りますが、一向にゲートは見えてきません。

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13:05@ようやくゲートに到着。いつもの林道ゲートとは、ちょっと雰囲気が違います。

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ゲート通過後、道は平坦になり、すっかり弓立山を攻略した気分になったのですが、そう簡単には攻略させてもらえませんでした。

最後の最後で、コンクリート舗装の上り坂が登場します。

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そしてラスボスは、この 壁 でした。

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13:12@弓立山頂上(標高427m)です。上谷の大楠で知り合ったローディに、最後は写真まで撮っていただきました。いろいろ、ありがとうございました。

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立山でようやく昼食です。弓立山頂上のウッドデッキで昼食というプランだったのですが、すでに撤去されたようで影も形もありませんでした。それでも切り株に腰を下ろし、関東平野の景色をおかずに、コンビニで調達した助六弁当を味わいました。

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帰路は、県道61号線を南下して林道笹郷線で一本杉峠、グリーンラインを少し走って、最後は、林道清流線を下るというアグレッシブな計画でした。が、すでにかなり消耗しています。体力が持つだろうか?と不安に感じながら越生梅林付近までくると、ものすごい渋滞に巻き込まれました。

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どうやら梅林観光渋滞のようです。普段であれば、自転車の利を生かして車の横をすり抜けていくのですが、県道61号線の道幅はそれほど広くありません。そこに観光バスまでいるので、すり抜けも困難な状況。神様が「今日はもう帰りなさい!」と言っているようです。ここは大人しくUターンして県道30号線へ向かいました。

予定より早く戻れたので、朝パスした高麗神社に参拝します。午前中にマラソン大会が開催されていた痕跡は、もうどこにもありません。

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走行距離、獲得標高以上に体へのダメージは大きく、翌日の月曜日はボロボロでした。それほどの標高がないので、奥武蔵の林道を侮っていました。反省します。

走行距離:56.8km、獲得標高:1,368m、消費エネルギー:1,671kcal