秋の長雨にイラついて台風一過の瑞牆山へ
今年の10月の雨にイラついている方は、私だけではないと思います。自転車を趣味とする者にとって最高の季節のはずなのに出かけられないばかりか、紅葉という最高の景色がどんどん失われて行ってしまうことに焦りを感じます。私のような年齢となると、苦しいヒルクライムをこなせる回数も秒読み状態ですので尚更です。ずっと傘マークが続いていた天気予報も、台風21号通過後は晴れマークが並んでいます。特に、通過直後の火曜日は一日中晴れマーク。これはもう行くしかない!と決断しました。行って見たい所はたくさんあるのですが、紅葉が見頃、かつ、無理なく日帰りアプローチできる所ということで、瑞牆山を目的地としました。
8:03@道の駅にらさきをスタートしましたが、大事なモノがありません。
青空は何処????
天気予報では朝から快晴のはずだったのに、何故か曇り空です。そのうち晴れてくれることを祈って、ペダルを踏み出しました。山の上は寒いだろうと思い、冬装備です。
塩川(釜無川)は、台風の影響で怖いほどのスピードで水が流れていました。ただ、よ〜く見ると、その激流真っ只中の石の上に2羽の鳥が平然と止まっています。何とも怖いもの知らずの奴らです。
瑞牆山へ向かうルートは2つ、塩川の上流方向左岸を行く増富ラジウムライン(県道601号線)と右岸の穂坂路(県道23号線)です。前回は増富ラジウムラインを走ったので、今回は穂坂路を選択しました。どちらの道も塩川が形成した河岸段丘の上を走っています。左岸に位置する道の駅にらさきから穂坂路へは、塩川を渡って河岸段丘に這い上がる必要があります。このため朝一から斜度10%超とご対面でした。
河岸段丘の上には、田園風景が広がっていました。そして、曇り空ながら南アルプスと八ヶ岳がはっきりと見えました。この山並みが見えただけでテンションが上がります。
9:01@穂坂路のアップダウンを進み、増富ラジウムラインとの合流点の孫め橋を通過。この辺りは、ちょっとだけ紅葉していました。
9:19@鳥居坂トンネル手前に架かる新紅葉橋。ここは紅葉の絶景ポイントですが、紅葉のピークはまだまだ先です。
9:46@みずがき湖ビジターセンターまで上ってきました。ビジターセンター内の植木は、綺麗に色づいていましたが、周辺の山の木々は、まだ色づき始めたところです。
ビジターセンターで休憩して、9:57@増富温泉を目指して出発しました。すぐに塩川トンネル(全長593m)に入ります。このトンネルは、薄暗く路面もビショビショで怖かった印象があるのですが、今回は路面も乾いていて明るいです。トンネル嫌いの私ですが、ほとんど車がこなかったので、トンネル内を撮影する余裕がありました。
塩川トンネルを抜けるとすぐに通仙峡トンネルが現れますが、通仙峡方面は通行止となっており、本線は右に大きく曲がっていきます。
今回は、通仙峡をちょっとだけ探検してみました。短いトンネルを抜けると渓谷に架かる橋の上に出ましたが、いきなり峡谷の景色が出現します。
まだ50%にも満たない色づきと思われますが、十分楽しめます。ピーク時にはものすごい景色となることが確実です。
さらに100m程進んでみましたが、落ち葉で道が埋まってきたので引き返しました。
通仙峡を過ぎたところから斜度がグンとUPし、それを登り切ると増富温泉です。温泉街を抜けたところから再び登りが再開しますが、台風の影響で道に土砂が流出したようで、路面整備の真っ最中でした。地元の方は大変なのに、私は遊びで申し訳ないと思いながら、自転車を降りて通過しました。
10:34@本谷川渓谷の入口まで来ると木々がだいぶ色づいており、期待が膨らみます。
本谷川渓谷の紅葉状況です。
上流は色づいていましたが、全体として見頃はこれからでした。本谷川渓谷の紅葉も期待していたので、ちょっと残念です。
台風が通過した翌日でしたので、路面が荒れていることは覚悟はしていましたが、本谷川渓谷は悪路でした。路面がウェットというか、路面を水が流れ下っているシーンが繰り返し出現します。落ち葉や小枝も散乱していて、走行可能な場所を探しながらの気を使うヒルクライムとなりました。
ついには橋の上に大きな水溜りができていて立ち止まります。
ここをどう通過する?
安全重視で歩いて渡れば足がグショグショになります。ちょっと迷いましたが、乗車してそっと通過しました。
11:13@本谷川渓谷の終点、木賊峠との分岐に到着。
気を使うヒルクライムのせいか、かなりのお疲れモードです。ちょうどいい天然ベンチがあったので休憩としました。
軽く休憩するつもりだったのですが、天然ベンチから見える景色が心地よく長居してしまいました。
この景色を独り占めしていたのですが、車が来て駐車したので、ようやく重い腰を上げます。休憩が長過ぎて体が冷え切ってしまい、ここから瑞牆山荘への上りは苦戦しました。
12:16@ようやく瑞牆山荘に辿り着きました。なぜか山荘周辺の紅葉は進んでいます。既に予定時間をだいぶオーバーしているので、今日は瑞牆山荘はパスして先を急ぎました。
みずがき林道に入ると、木々の色づきが一段アップしました。
紅葉の先に岩塊が見えはじめ、期待が高まります。
そしてついに真打ち登場。曇り空ですが、くっきりとその姿が見えました。何度見ても素晴らしい!
12:44@みずがき山自然公園に到着。気温10℃、冬装備で正解でした。
紅葉として、十分綺麗ですが、まだ60%程度なのかもしれません。
しばらくすると薄日が差して来て、青空が見えて来ました。感激です。やっぱり、青空は重要です。
さらなる青空を求めて1時間ほど粘ったのですが、雲が多くこれ以上の青空は期待できそうにありません。名残惜しいですが、出発することにしました。
度々振り返り、瑞牆山と紅葉を写真に収めます。
帰路は黒森側に下りましたが、こちらの紅葉の方が進んでいました。
当初の計画では、信州峠を超えて八ヶ岳側の紅葉を見物するつもりでしたが、黒森に到着すると14:00にならんとしています。17:00には暗くなることを考えるとここで撤退するしかありません。最後に、信州峠への道を少し上り、瑞牆山の姿を写真に納めようかと思いましたが、山には既に雲がかかり半分隠れてしまいこれも諦めました。(上りのプランはすぐに諦めます。)
14:23@ほとんど車の来ない道を軽快に下り、あっという間に塩川ダムまで戻って来ました。
道の駅にらさきでお土産を購入し、ゆーぷるにらさきで一風呂浴びて帰路につきました。いつも悩まされる中央高速の小仏トンネル渋滞もなく、ストレスフリーで運転できました。
天気予報に騙された!と思って1日過ごしましたが、翌日の水曜日は雨、そしてこの週末もまた雨であることを考えると、結果的に火曜日に強行して正解だったようです。
走行距離:61.6km、獲得標高:1,330m、消費エネルギー:1,961kcal