Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

乗鞍2017、赤と黄色と穂高連峰、そして蒼空

9月30日(土)、紅葉を狙って乗鞍へ遠征してきました。昨年、初めて乗鞍を訪れたのが、9月24日、その時は、2,300mの位ケ原山荘付近まで上がってようやく紅葉とお目にかかれました。今回は一週間タイミングを遅らせてチャレンジしましたが、タイトル通りの景色に絶景酔いしてしまいました。

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 22:00@自転車を車に積み込み出発。眠くなるまで運転して、途中のパーキングエリアで仮眠する作戦です。新しい車には、ACC(アクティブ・クルーズ・コントロール)とLKAS(車線維持支援システム)いう機能が搭載されていますが、これがなかなか便利で、高速道路の運転負荷を大幅に軽減してくれました。これまで高速を運転するとすぐに眠くなっていたのですが、今回はずんずんと進み諏訪湖を越えます。

2:00@最後のPAとなる塩尻のみどり湖PAに到着。それでは、ここで仮眠しましょうとシートを倒してみますが、なかなか寝付けません。1時間程で諦めて、乗鞍高原まで行ってしまうことにしました。灯の全くない真っ暗な山道を走り、4:20@駐車場に到着します。気温がなんと8℃、今度は寒くて寝付けませんでした。

5:35@夜が開けてきました。好天の週末、駐車場は6:00には満車となりました。

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気温が上がってきてからスタートしようと車中で愚図愚図していたのですが、周囲の方々が活動を始めました。仕方がないと私も支度を始めます。駐車場から乗鞍山頂がはっきり見えていますが、雲が青空を隠しています。

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6:40@乗鞍2017をスタートしました。昨年同様、薄手の長袖アンダーに半袖ジャージ、下は長パンという装備で行く予定でしたが、あまりの寒さにダウンヒル用に準備した長袖ジャージを着込みます。この時は、暑くなったら脱ぐつもりでしたが、最後まで脱ぐことはありませんでした。

登り始めてすぐに記憶にあるコーナーが現れ、乗鞍に来たことを実感します。

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一の瀬キャンプ場のあたりまで来ると、既に木々が色づいています。昨年との違いが歴然として来ました。

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7:29@1,800m付近にある三本滝のゲートを通過。今回もゲートのおじさんに「行ってらっしゃい!」と見送られます。

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三本滝から100mほど上ると、紅葉が本番となって来ました。各駅停車が始まります。北の空は青くなって来ましたが、南東の空にはまだ雲があって、日差しを遮っています。

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8:32@冷泉小屋まで来ると、待望の陽の光が差して来ましたが、その代償に冷たい北風が吹き始めます。

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冷泉小屋の渓流の紅葉も真っ赤です。

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そして、ついに待望の蒼空。感動です!

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9:00@緩いカーブを右に曲がると位ケ原山荘が見えて来ましたが、凄いとしか言いようのない景色にで迎えられます。

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位ケ原山荘でコーヒータイム、冷え切った体を温めました。山荘の人に、「今年の紅葉は早いのですか?」と聞くと、「通常、9月の終わりか、10月はじめですから、例年通りですよ。」とのこと、今年はベストタイミングで来ることができました。

そして、位ケ原山荘からひと上りしたところからの眺めは、圧巻でした。

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写真をクリックしてパノラマでみてください!

9:32@森林限界を突破、景色が一変します。昨年は元気にこの辺りを通過したのですが、今年はヘロヘロです。畳平まで辿り着けるか不安になってきます。

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森林限界を超えると路上にたくさんの人影が現れます。皆さん、バスで畳平まで行って、写真撮影をしながら下って来る人達です。

きついカーブを苦しみながら曲がったところで、道の真ん中に三脚を立て撮影している人がいました。ここは撮影ポイントだ!と理由をつけて、小休止します。写真おじさんが、「ナナカマドと山頂、それにたっぷり白い雲を入れて撮るのがポイント!」と教えてくれます。

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さらに進むと、紅葉越しに穂高連峰を見ることができました。パノラマ写真でないとすごさを表現できません。

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今日一番赤が綺麗だったナナカマドと山頂。行きは多くの人がいて近寄れず、場所を覚えておいて、帰りに撮影しました。

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小さくて人気のなかったナナカマド、でも十分綺麗です。

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肩の小屋を過ぎ、崖っぷちの構図が撮れるとこまでなんとか上って来ました。

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振り返れば、南アルプル方面を背景とした景色が広がります。手前の大地が浮き上がって見えます。

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9月につららを見るとは思いませんでした。寒さは半端ありません。

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穂高連峰の奥には、槍ヶ岳の姿も見えます。見たい見たいと思っていたツーショットを拝めて本当に幸運です。

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最後のヘアピンを曲がり、ゴールへの道筋が見えてきましたが、疲れた体には厳しい斜度です。今日の体調では、ちょっと頑張ると心拍数が170を超えてエンジンブローしてしまいそうで、一定ペースを守ることだけを考えて、超低速で進みました。

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10:24@最高点となる2,716mのバス停に到達。このポイントは風の通り道、長野側から岐阜側へ冷たい風が吹き抜けていて、余韻に浸る間もなく退散します。

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昨年はガスっていた乗鞍スカイライン側の視界もクリアでした。

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10:34@畳平(2,702m)に到着。気温は5℃ですが、風が強いので体感温度は氷点下かもしれません。昨年は、勝手がわからずうろうろしたのですが、今年は一直線にこの看板のところへ行き、手早く写真撮影してレストハウスに逃げ込みました。

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レストハウスの食堂はお客さんは誰もいませんでした。一瞬あれっと思いましたが、まだ10時半、お昼には早いです。私の後にやって来たのもローディ二人連れ、この時間に食堂へ来るのは自転車乗りだけです。お二人は元気で、自転車定食というしっかりした食事を注文されましたが、私は草臥れて食欲も湧かず、体を温めるためにお汁粉を注文しました。小豆の甘みが体に染みます。

当初の予定では、ここから山頂を目指して歩くつもりでしたが、このコンディションでは無謀登山もいいところです。3,000mはまた今度ということにして、下山することにしました。

ダウンヒルには完全冬装備が欲しいところですが、防寒用に持って来た長袖ジャージは既に着用済、残るは薄手のウィンドブレーカだけです。厳しい下りになることを覚悟して11:00@出発しました。

予想通り、体の芯から冷たくなる寒さです。できることといえば、スピードをできるだけ出さないことですが、ブレーキを握る手が疲れてきます。途中、多くの自転車とすれ違いますが、日差しがあるので皆さん薄着、この先大丈夫か心配になりました。

このままでは低体温症になるんじゃないのかと思いながら、なんとか三本滝まで下ってきました。レストハウスで温かい缶コーヒーを飲みながら陽に当たって、ようやくホッとします。

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12:30@乗鞍高原に帰着。レストハウスできのこ汁(温かいものがとにかく嬉しい!)を購入し、コンビニで調達してきた海苔巻きを食べて、ようやく回復してきました。

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来年の目標は、あの3,000mの頂き!

最高の紅葉を堪能できましたが、3,000m到達はやり残してしまいました。今回で分かりましたが、山頂登山を狙うにはこのシーズンでは厳しそうです。となると次に来るのは「夏!」と思い、乗鞍を後にして次の目的地へと向かいました。

走行距離:41.8km、獲得標高:1,245m、消費エネルギー:1,729kcal