Ride on a ちゃり

パワー不足のエンジン搭載ロードバイクの走行記録

風張峠で己の実力を知る

GW突入。寒からず暑からず、日の出は4時台、日の入りは18時台と時間も充分、体がボロボロになっても回復期間を確保できるので多少の無茶もOK。行き先を思案するのも楽しく、GWが始まる前から遊べると、自転車のベストシーズンです。

今回もいろいろなコースを検討した結果、奥多摩最深部の柳沢峠をターゲットにしました。それも、

横浜 → 武蔵五日市 → 風張峠 → 丹波山村 → 柳沢峠 → 塩山

という総距離155km、2つの峠(風張峠:1,146m、柳沢峠:1,472m)越えのルートです。風張峠までは昨年走っていて、そのときは車載で武蔵五日市まで移動してアタックしました。今回は、自走するという大胆な計画です。毎年、この時期に合わせてコンディションを整えて行きますが、今年は過去最高のペースで走り込んできましたので、準備万端(のはずでした、、、)。

心配だった天気も、祈りが通じたのか快晴です。長丁場に備え、朝5:00に出発しました。ウェアの選択を迷いましたが、丹波山村の最高気温は17℃ということを考えて、薄手のインナーに長袖ジャージとしました。日向はこれでは少し暑く、日陰は丁度いい感じでした。

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国道16号線を北上し、田園都市線つきみ野辺りから境川CRに入ります。ところどころに森が残っていて、町田駅から数kmのところとは思えない風景です。

このあと、桜美林大学で町田街道に入り、横浜線相原駅付近のローソン(42km地点)で1回目の休憩します。おにぎり1個、バナナ1本、エネルギージェルを補給しました。ここまでは、裏和田峠に行ったときと全く同じです。

相原からは高尾街道を行きます。最短ルートを行くのであれば、高尾を過ぎた武蔵野稜のところで美山通りへ左折ですが、これはアップダウンのあるルート。体力温存を狙って直進し、少し大回りして秋川街道を武蔵五日市へ向かいました。

檜原街道に入ると自転車の数が一気に増えます。そして、ラストコンビニとなる戸倉のセブンイレブン(68km地点)で2回目の休憩。補給食として菓子パンと羊羹を購入しして、9:30に都民の森へのアタックを開始します。

戸倉のコンビニから少し走るだけで、風景が山深くなります。前回も感動しましたが、檜原街道は渓流沿いを走る快走路です。樹のサイズが丹沢よりも大きく、広葉樹が多いのか新緑の鮮やかさも強烈です。惜しむべくは、採石場があるためにダンプが多いので注意が必要です。これを避けるには、日曜日がお勧めと思います。

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上川乗までの15kmは、秋川沿いをゆっくりと登って行きます。透明でキラキラ光る秋川の流れに癒されます。ここまでの区間の渓流を探索しながら走るというゆとりを持ったライドが出来るようになりたいところです。

上川乗から少しづつ登りが本格化しますが、序盤は急斜面、暖斜面の繰り返しで休みを取るチャンスがあります。数馬温泉、蛇の目温泉の辺りから8〜9%の斜度の登りが続き、脚がへこたれてきました。

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九頭竜神社を過ぎた奥多摩周遊道路スタート地点の写真です。前回来た時も強く印象に残った場所で、

ここは、ほんとうに東京ですか?

と感じてしまいます。

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都民の森まで残り3km地点で一息入れます。これから登る左から右への坂道がまず目に入り、視線を上げて行くと遥か上方に右から左への折り返しの道が見える、視覚的ダメージポイントです。実際に登ってみると、この区間は意外とあっさり登れましたが、その先が辛かったです。

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残り1km地点です。斜度9%が続き脚が悲鳴を上げています。時速も6km台まで落ち込みます。左は眺望が開け絶景ポイントなのですが、それを見る余裕はありません。

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11:30にヘロヘロになって都民の森(95km地点)に到着。駐車場は満車、自転車ラックも満車でした。とにかくベンチに座り込んで休憩します。都民の森までは、椿ラインくらいと考えていましたので、予想以上のダメージに愕然です。ここでしっかり休憩し、回復を期待するしかありませんでした。

都民の森で30分休憩し、風張峠へ向けてスタートしますが、やはり時速6km台でよろよろとしか登れません。奥多摩周遊道は、暴走運転防止のためにセンターライン上にポールが立てられていて、対向車線へはみ出せないようになっています。必然的に自動車が自転車を抜く際のクリアランスも狭くなります。疲れてふらついてきているので、車やバイクの音がしてくると緊張して体に力が入り、さらに疲れる悪循環に陥りました。

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12:30になんとか風張峠に到達、自宅から98kmでした。天気に恵まれましたので、久しぶりに青空が背景の写真が撮れました。

ここで思案です。柳沢峠までは、まだ40km(内30kmは登り)あります。平均時速10kmで走れば日暮れまでに塩山に到着できる計算ですが、この脚の様子では頻繁な休憩が必要となることが予想され、敗北宣言となりました。1,000m級の峠を2つ越えるというのは机上の空論でした。自分の実力を再認識する必要ありです。

さて、となるとここからどうやって帰宅するかです。

ルートA:奥多摩湖へ下って奥多摩駅を目指す

ルートB:来た道を戻り武蔵五日市駅を目指す

今日は先を急ぐあまり檜原街道の景色を楽しむユトリがありませんでしたので、ルートBを選択して写真を撮りながらダウンヒルすることにします。下り始めて気がつきましたが、脚を削る結構な斜度の連続でした。

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都民の森から少し下ったところで、苦しかった9%区間が見通せました。山肌に沿ってジワジワと這い上がってくる道がずっと続いています。

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登っているときには見ることの出来なかった残り1km地点からの眺望です。

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上川乗から少し下った南郷あたりの秋川です。紅葉がたくさんありましたので、秋には絶景となりそうです。

それにしても30kmのダウンヒルは長く、集中力も欠いてきます。桧原村の「たちばなや」で昼食にラーメンを食べて休憩し、武蔵五日市まで戻りました。

武蔵五日市からは輪行。立川、川崎経由で根岸まで帰りましたが、2時間半もかかりました。拝島、立川、川崎と乗り換えのたびに階段を登って降りての繰り返し、南武線では車掌室前に置いた自転車にお子様達から大クレームとくたびれました。後で調べると、拝島から八高線で八王子に向かい、横浜線を利用する手もありました。柳沢峠へのリベンジを実現するには、輪行の問題も解決する必要がありそうです。

走行距離:133.0km、獲得標高:1,659m、消費エネルギー:2,529kcal